2010年9月8日水曜日

「悪夢」とバッハ「パルティータ」

夜は悪夢に魘され夜中に何度も目を覚ましました。今日は睡眠不足ですが、午後からは大学院のゼミをしなければなりません。
 見たのは、芋虫ランゲルハンス島の夢です。ストーリーはなくて、頭の中にイメージが繰り返し現れる夢です。
 以前、芋虫の夢を見た時に、詩(?)を書きました。

 いもむしよ、
 おまえは、その混沌とした存在の暗闇の中で
 何を思うのか?

今日はちょっと「ランゲルハンス島」の詩(???)を書いてみます。

 ランゲルハンス島

 人の皮膚の下には

 ぬらぬらと震える肝臓がある
 無数の、葡萄のような肺胞を膨らませる肺がある
 血管の触手に覆われて痙攣する心臓がある
 緩慢に身をくねらせる腸がある

 そして
 膵臓がひっそりと横たわっている

 だが、その中には
 ランゲルハンス島があって
 太古の海に
 微細に密集する柔突起が
 くねくねと、くねくねと
 絶えることなく
 蠢いているのだ


最近、どうも生きる力、心が弱まっているような気が致します。三度の食事、お風呂、睡眠、そしてお仕事とヴァイオリンの練習。そう言った日々のルーティーン以外のことをする気力が湧きません。

 そう言えば、昨年の今頃は丁度友人と、博多の「鈴掛」のカフェで昼食をとり、


それから、武雄温泉「竹林亭」に行っておりました。

でも、今年はこうして論文の準備に追われております。

 私は居酒屋にもビアホールにも行きません。街に出て行くところは、デパート、書店、CDショップくらいなもの。
 私のハードウェアの 30% はミルク、ソフトウェアの 80% は書物から得たもの、残りの 10% が音楽、5% が映画や絵画、その他合わせて 5% と言ったところです。ミハイル・バフチン、ミシェル・フーコー、ジャン・ボードリヤールについてお話しは出来ても、流行っている歌、ビールの銘柄、居酒屋のメニューについては全く無知です。「私」を作り上げている構成要素はかなり偏りがあり、多分外見との間にも大きな乖離があると思います。
 などと言うことを、悪夢から覚めた後ベッドの中で考えて仕舞いました。

 元気を出すには何と言ってもバッハ。本日はソナタ、パルティータを聴くことに致します。

本日は、パルティータ第2番の「アルマンド」を貼っておきます。ヒラリー・ハーンの演奏は、この曲の一般的な演奏よりかなりテンポが遅い演奏になっています。でも、私が聴いた全ての演奏の中で一番好きです。とても美しい演奏だと思います。じっくりお聴きになって下さい。

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