2009年2月28日土曜日

諏訪内晶子の Poème とお好み焼き


H氏は例によって近所のショッピングモールにお昼を買いに行ってきました。今日はまたお好み焼きです。このお好み焼き、専門店のものなのでなかなか美味しいのです。ついでに CD を買って参りました。諏訪内晶子のPoème です。サン・サーンスの Introduction et Rondo Capriccioso, op28 などが入っています。この曲早く弾けるようになりたいものです。
 諏訪内さん、お好み焼きと並列して申し訳ありません。

コンサート:マルタ・アルゲリッチ、カプソン兄弟のベートーベン、トリプルコンチェルト・ハ長調

H氏はコンサートに行く際には、演奏される曲を前もって何度も聴きしっかり覚え込んでから行くことにしています。前にもお話ししましたが、昨年暮れ、グスターボ・ドゥダメルとシモン・ボリバル・ユースオーケストラのマーラーの交響曲一番「巨人」とマルタ・アルゲリッチ、カプソン兄弟によるベートーベンの「ピアノとヴァイオリンとチェロのための協奏曲ハ長調」を聴きに行きました。とても素晴らしい一生心に残るようなコンサートでした。おまけにアルゲリッチと話をしてサインも貰いましたし。
 H氏はアルゲリッチが好きで、CD も大分持っているのですが、ベートーベンのトリプル・コンチェルトは持っていなかったので、事前に入手し、何度も聴きました。この曲はベートーベンの曲の中では有名ではないし、また評価もされてこなかった曲です。しかし、何度も聴いているうちにとてもいい曲だと思うようになりました。先日書いたようにスコアまで買ってしまいました。このように、それまで余り馴染みがなかった曲でも、聴き込んでいるうちに、その良さが分かってくることもよくあります。
 H氏はごく少数の仲間と「クラシック同好会」を結成し、情報を交換し合ったり、時にはコンサートに一緒に行ったりしていますが、それも楽しいものです。今度、神尾真由子がコンサートツアーを行いますが、残念なことにH氏は都合がつかず行けません。本当に残念です。わが「クラシック同好会」の部長は、H氏が常々神尾真由子はいいと言っているせいか、早速チケット購入しコンサートに行かれるそうです。羨ましい!悔しいけど後でどうだったか聞かせて貰おうと思っています。(話を聞いても仕方がないのですが・・・。)また、コンサートに行ったら、ここでご報告致します。

2009年2月27日金曜日

ブログについて

これまで、このブログにコメントを書いてくださった方は2名、それからいたずらコメントも一件ありましたが、それは削除致しました。H氏はブログを公開しておきながら、アクセスも少ないし、こんなブログを読んでいる人がいるとは想定せずに書いています。それで本日久しぶりにコメントを書いてくださった方がいたので、とてもびっくりしています。何人かでも読んでくださる方がいるのですから、反省して、もう少し読む価値のある記事を書きたいと思います。でもまあ思うだけで、そうにはなりそうもありません。この書き込み自体意味がありませんからね。写真はH氏のお茶席用の末広でございます。尚、ブログのタイトルを変更したのは、前のがあまりにも芸がないと思ったからです。でも、今度のも余り芸はないですね。それに、H氏を「紳士」と呼ぶのはどうも・・・。

ジャクリーヌ・デュプレ

以前も書きましたが、H氏はジャクリーヌ・デュプレが好きです。彼女は痛ましくも若くしてMS(多発性硬化症)に罹り、演奏活動が出来なくなり、1987年、42歳と言う若さで亡くなってしまいました。彼女については、姉の Hilary が書いた Hilary and Jackie と言う伝記があり、(翻訳は「風の中のジャクリーヌ ~ある真実の記録~」)1998年には Emily Watson 主演で映画化もされました。(邦題は「ほんとうのジャクリーヌ・デュプレ」)
 ベスト・アルバムはやはり、エルガーのチェロ協奏曲だと思いますが、上の写真の、ドヴォルザークとハイドンのチェロ協奏曲もいいです。指揮者のダニエル・バレンボイムは彼女の夫です。
 突然ですが、ブログのタイトルを「紳士H氏の生活と意見」に変えました。何の捩りかお分かりでしょ?

2009年2月26日木曜日

美味しい杏仁豆腐

先日も申し上げたとおりH氏は杏仁豆腐も好きです。美味しい杏仁豆腐の条件は、まず、ゼリーのように透き通って堅いのは駄目。杏仁をたっぷり使用し、濃厚で柔らかめのもの。ミカンの缶詰が入っているようなのはもってのほか。基本的には、余分なフルーツなど要りません。それから、かけるのはシロップではなくココナッツミルクに限ります。H氏がこれまでに食した杏仁豆腐で一番美味しいと思ったのは、新宿南口タイムズ・スクウェアの高島屋14階にある「天厨菜館」(テンツウサイカン)の杏仁豆腐です。他のものはたのまないで杏仁豆腐だけ食べに行ったこともあります。杏仁豆腐の好きな方は是非行ってみてください。尚、上の写真は先日掲載した博多大丸内の「鴻臚」のものです。

2009年2月25日水曜日

森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」


昨日は定例の読書会でした。今回読んだのは多少軟弱な森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」です。H氏は京都の街をこよなく好んでいるので、森見の小説も時々読んだりします。
 この小説には自分を天狗と称する人物が出てきたり、(「有頂天家族には天狗がもろに出てきますね。)李白と称する訳の分からない人物が出てきて、屋上に池付きの庭のある三階建て電車で街を走ったりと、現実にはあり得ない奇想天外なことが描かれます。
 しかし、平安時代には京の都も魑魅魍魎が闊歩し、安倍晴明などと言う陰陽師が活躍していたのであります。(京一条戻橋に晴明神社なるものもあります。)
 この小説は、中に出てくる古本屋のようなもので、普段は現代の日常的な時間の中で書棚に押し込められていますが、一度書棚から引き出して開けば、千年も前の現実が展開することになります。
 この小説は謂わば無時間的な小説だと言えるでしょう。そういえば、主人公を慕う青年も何だか一昔前の学生のようだし、主人公の女子学生も、その言葉遣いと言い大正時代の女学生然としています。この小説の設定は現在ですが、色んな時代のものが詰め込まれています。それはちょうど京都の街のようです。清明神社ではありませんが、ちょっと筋をそれるととんでもなく昔のものが出現したりします。そう言う意味でこの小説は極めて京都的な小説なのだと思います。皆さんは如何読まれるでしょう?
 次回の読書会は夏目漱石の「坑夫」を読む予定です。この読書会に参加している方の娘さんも来られるそうです。この春卒業予定の国文科の学生さんです。鋭い質問をされたらどうしましょ。

鴻臚の中華料理と今日の昼食




由布院から博多に帰り、その晩は、大丸内の中華料理店、 鴻臚にて中華料理を戴きました。写真は料理の一部です。H氏は杏仁豆腐にうるさいのですが、こちらの杏仁豆腐はなかなかのものでした。ただし、H氏は、シロップではなくココナッツミルクがかかっている方が好みです。
 今日のお昼はパンと牛乳、デザートは例によってハーゲンダッツ(Azuki Milk)です。左のパンは以前話したことがあるかもしれませんが、近所のショッピングモール内のパン屋さんで売っている、一種のアンパンで、もちっとした生地に黄粉が振ってあります。H氏が好んで食べるパンです。チョコレートが切れそうなので、買っておきました。ここのところ食べるものの話ばかりですね。

2009年2月24日火曜日

由布院・玉の湯(2)








翌朝の朝食です。今回は洋食に致しました。まずは林檎とキャロットのジュース。品のよい甘みで美味しかったです。続いて、クレソンのポタージュ。「玉の湯」では新鮮なクレソンが頻繁に出ますが、ここで採れるのでしょうね。H氏はクレソンが大好きなので嬉しかったです。それからプレーン・オムレツ。H氏もよく朝食に自分で作るのですが、こちらの方が大分上手に出来ています。(当たり前?!)パンの写真は取り忘れました。
 (閑話休題。ブログを書くようになってからやたら携帯電話で写真を撮るようになりました。食事中はちょっと鬱陶しく、また、静かなレストランなどでは少々憚られることもあり、どうしたらいいのか思案中です。)
 「玉の湯」を12時にチェックアウトし、金鱗湖近くの「シャガール美術館」を訪れました。その中にあるカフェで昼食替わりにチーズケーキを戴きました。こちらも中々美味しかったですよ。
 由布院から博多に戻り、天神まで出て、序でにヤマハに立ち寄り譜面を買いました。バッハのソナタ・パルティータ集とベートーベンのトリプル・コンチェルト・ハ長調のスコアです。
 今回の小旅行中々よかったです。「玉の湯」はサービス、雰囲気、食事、温泉、部屋も申し分なくまた泊まりに行こうと思います。でも、有名だし、部屋数が少ないせいもあってか、相当前に予約しないと中々部屋が取れないんですよね。

2009年2月23日月曜日

由布院・玉の湯(1)









H氏は週末に由布院に行ってきました。 宿泊したのは老舗の「玉の湯」です。まずは博多に行き、そこから「ゆふDX号」(写真一番上)にて由布院へ。由布院駅から「玉の湯」(上から2番目)へ直行。ロビーにてお茶とよもぎ餅をいただきました。(写真3番目)外はあいにくの雨(写真4番目)。内湯は温泉の掛け流し。(写真5番目)なかなか気持ちのいいお風呂でした。夕食は豪華でしたが、特徴的なのは、地元で取れたお野菜を使ったとても健康的なお食事で、一品一品がとても丁寧に作られていました。写真はその一部です。メインディッシュは「すっぽん鍋」に致しました。見た目は少々グロテスクですが、美味しかったです。それにお肌にもよさそう。美味しいものをいただき、温泉に入り、久しぶりにゆっくり致しました。(続く)

2009年2月17日火曜日

村上春樹と「イェルサレム賞」


村上春樹が Jerusalem Prize を受賞したそうです。H氏は昔から村上春樹の小説が結構好きでずっと読んでいます。(最も最近はちょっと停滞気味かなと感じてはいるのですが・・・)特に好きなのは「風の歌を聴け」と「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」です。
 「風の歌を聴け」は村上春樹の出発点とでも言うべき作品で、歴史・意味・人間同士が繋がっていると考えるアナログ的な世界観に対して、世界を、連続性を持たない断片的なものだと考えるディジタルな世界観を示しています。彼が描くのは存在していたものが次の瞬間には失われていまうような ON/OFF の世界です。「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」は、観念的な世界を表す「世界の終わり」と、読者をドライブするハラハラ・ドキドキするようなプロットをもつ「ハードボイルド・ワンダーランド」が交互に描かれますが、観念性と読者を引き込む物語性を持つ彼の小説を象徴するような作品だと言えます。
 彼は今回の受賞を辞退するか否か悩んだようですが、結局受賞の道を選び、授賞式でイスラエルのガザ攻撃を非難するメッセージを発信しました。"If there is a hard, high wall and an egg that breaks against it, no matter how right the wall or how wrong the egg, I will stand on the side of the egg." "Because each of us is an egg, a unique soul enclosed in a fragile egg. Each of us confronting a high wall. The high wall is the system." と彼は述べています。
 ユダヤ人は旧約聖書の時代に故国を追われ、彷徨える民として世界の各地で迫害を受けてきました。イスラエルは第二次世界大戦後、英国などの指示によってユダヤ人の独立国家となりました。ユダヤ人は悲惨な歴史を持つ民族ですが、そのような苦悩を体験した民族だからこそ、イスラエル建国によって土地を奪われたパレスチナ人と共存しようとしないのだろうかと思ってしまいます。
 村上春樹の言葉がイスラエルでどの程度の影響を持ち得るのかは疑問ですが、彼の勇気ある文学者らしいメッセージには敬意を表したいと思います。今日はなかなか真面目なブログでした。

2009年2月16日月曜日

ポトスライムの舟

日曜日に「ポトスライムの舟」を読んだので、ちょっと感想を書いておきます。(上の写真はそれとは全然関係ありません。文書だけではつまらないと思い、H氏が普段使用している鞄の写真を掲載しました。)主人公のナガセは大学卒業後就職したが、上司の「モラルハラスメント」に合い退職し、現在は契約社員として工場のラインで働いている。年収は163万円とのこと。母親も離婚して、奈良の地震が来たら崩れそうな家に二人で住んでいる。友人のヨシカが、これも大学卒業後5年間総合職に就いた後、ナガセの居る奈良にカフェを開き、ナガセは平日の夜そこでバイトをしている。それから、大学卒業後直ぐに結婚し専業主婦をしている、そよ乃。結婚をしたが、身勝手で浪費家の夫と離婚しようとしているりつ子。このりつ子は保育園に通う娘とともにナガセの家に居候を始めるが、やがて元勤めていた会社に再就職しナガセの家を出て行く。この4人の年齢は29~30歳。この年代の女性が抱える問題をうまく描いていて、それなりに面白く読みました。選者の一人村上龍は選評で「よく書けていると思ったので受賞には反対しなかったが、推さなかった。コントロールできる世界だけを描いていると思ったからだ。」と述べていますが、H氏もその通りだと思いました。日常を描くにしても、新しい視点から、世界の異なった見え方を示すとか、なかなか言葉で表現し得ないものを小説という表現形態で何とか表現しようとするとか、そういうところがない小説と言うのは何だかつまらないんですよね。
 それはともかく、石原慎太郎などと言う人がまだ選者をしているって言うのもどんなものでしょうかね。あの人もう小説家とは呼べないんじゃないの?評論家でもないし。東京都中学生作文コンクールの都知事賞を選ぶんじゃないんだから!

2009年2月14日土曜日

たこ焼きと、芥川賞受賞作「ポトスライムの舟」

H氏は昼食を買いに近所のショッピングモールに行ってきました。今日は暖かく、歩いたら汗ばんでしまいました。今日の昼食は「たこ焼き」。ついでに、ちょっと読んでみたいと思って芥川賞受賞作「ポトスライムの舟」が掲載された文藝春秋を買って参りました。(H氏は由緒正し左翼なので、普段は文藝春秋などと言うブルジョワ的右より雑誌は読みません。)読んだらまた感想など書き込むことに致します。

2009年2月13日金曜日

Samuel Beckett の Waiting for Godot

H氏はここのところ忙しくブログを書く時間もありませんでした。今日は何日かぶりに書きます。
  サミュエル・ベケットと言う作家は中々面白いですよ。アイルランド出身なのですが、フランスで作家活動を続けました。ノーベル文学賞を取ったので結構有名ですよね。彼は元々劇作家ですが、小説も書いています。上の写真の左側の Waiting for Godot (「ゴドーを待ちながら」)は代表的な劇作品です。主要な登場人物は、エストラゴンとヴラディマー。大体、「待つ」と言うのは行為ではありません。待ちながら何かをするわけですが、この二人は大体訳の分からない話をしながら「ゴドー」を待っています。しかし、結局「ゴドー」は現れません。
 H氏の解釈によれば、Godot とは God (神)と、逆さに読んで得られる、Tod (ドイツ語の死)が合わさった語です。逆さに読むと言うのは、右の写真の Watt と言う小説で主人公のワットがよくすることで、必ずしも恣意的に逆さ読みした訳ではありません。
 「神」とは世界に意味を与えるものであり、「死」は世界の意味を剥奪するものだと言えるでしょう。とすれば、「ゴドー」の来ない世界とは、神によって意味づけられた世界でもなければ、死によって意味を剥奪された虚無の世界でもない、宙づりの世界だと言えることになります。それ故、エストラゴンとヴラディマーの会話は、意味がないのかあるのか分からない、謂わば、言葉の臨界点を彷徨うことになる訳です。 What is Watt? ワットも何者だか定義付けの出来ない人物として描かれています。
 何やら不思議な世界です。皆さんもちょっと覗いてみたら?

2009年2月9日月曜日

オモライくん


今日は永井豪の「オモライくん」の話をしましょう。このマンガは相当昔「少年マガジン」に連載されていたもので、お母様方の顰蹙をかっていたことは間違いないと思われます。
 親のいない、オモライくん、おこもちゃん(スタイル抜群の女の子)それにコジじいと言うこの道何十年の三人が家族のように物乞いをしつつ逞しく楽しく生きていくと言うお話です。帯にあるように、「マンガ史上最高の不ケツ作!食事前には決して読まないでください!?」と言うのは当たっています。H氏はジョナサン・スウィフトを好み、また、「うんち大全」(作品社)などと言う本も好んで読んでいるので、この手の話は大好きです。(ちなみに、H氏は変態でも不潔でもありません。外から帰ると必ず「除菌ビオレ」で手を洗い、うがいもするし、お風呂には雨の日も風の日も毎日入って体を綺麗に洗うとても清潔な人です。体質が、便秘・冷え性・低血圧なので、毎日欠かさず明治ブルガリア・ヨーグルトを食べています。???)
 でも、汚いだけではなく、貧しくとも何とか工夫をしながら楽しく逞しく生きていく様には激しく感動してしまうのです。(例えば、音楽の時間に縦笛がないと、体に何十センチとこびり付いた垢を削って縦笛を作ってしまいます。もっとも、後で溶けて大変なことになるのですが・・・。)豊かさとは何なのか?生きるとはどういうことなのか?根本的に問いかけられるかも知れませんよ。H氏渾身のお薦め図書です。

2009年2月7日土曜日

徒然王子・平均律クラヴィーア・チョコレート、そして「ユリシーズ」

H氏は毎朝朝日新聞連載の新聞小説「徒然王子」を楽しみに読んでいます。島田雅彦の小説は昔から読んでいて好きな小説家の一人です。
 H氏は今日もオフィスに来てお仕事です。今はグールド演奏のバッハ「平均律クラヴィーア」を聴きながらお仕事をしています。時々チョコレートを食べながら。チョコレートは常備品として切らしたことはありません。
 右側に置いてある本は James Joyce の Ulysses の第1巻(全3巻)。H氏が最も好きな小説の一つです。原書で読むのはなかなか難しいので、翻訳でもいいから読んでみてくださいね。面白いですよ。今は集英社文庫から出ています。今度またゆっくり『ユリシーズ』のお話も致しましょう。

2009年2月6日金曜日

H氏の今日の昼食

H氏の昼食は今日もアンパンと牛乳です。デザートも例によってハーゲンダッツ。

Bose, Wave Music System と 諏訪内晶子


H氏はこの度オフィスに Bose の Wave Music System を購入いたしました。昼休みなどにそれなりの音質で音楽が聴けるので喜んでいます。とても小さいのにまずまずの音質なので重宝します。自宅のオーディオ機器は、プリメイン・アンプが Sony のアナログ型、CD プレーヤーは Philips、チューナーは Kenwood、スピーカーはヤマハのものを使っています。全くバラバラです。
 諏訪内晶子の CD を買いました。シベリウスとウォルトンのヴァイオリン協奏曲です。諏訪内晶子は、まだ、彼女が10代の頃 NHK のコンクールの模様を見て、この子はいずれ活躍するようになるぞと目を付けていたのですが、(偉そうに言っていますが、当時は私も若造でした。)今や立派な演奏家になっています。それにすっかり綺麗になっちゃって!チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲なども、もちろんいいのですが、個人的には数年前に発売されたバッハの協奏曲集を好んでいます。「二つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調」は携帯の着メロに使用しています。
 今H氏が注目している日本の若手ヴァイオリニストは神尾真由子です。一昨年の暮れ(だったと思いますが) NHK 教育で国内ツアーの模様などを追ったドキュメンタリーを放送しているのを見ました。早いフレーズでも一つ一つの音を丁寧にクリアに弾いていて、とてもいい音を出しているなと思いました。CD は昨年発売された、カルメン幻想曲など小品を収めた PRIMO と言うアルバムのみですが、これから活躍すると思いますよ。

2009年2月4日水曜日

ゲーデル・エッシャー・バッハ

ラッセル/ホワイトヘッドの「プリンキピア・マテマティカ」読んだことありますか?その中で次のような集合に関する問題が取り上げられています。
 自分自身を元として持たない集合の全体を T とする。T は T に含まれるか?
この場合、T が T に含まれると仮定すると、T は T の元となり、定義から T は T に含まれないと言う結論になる。また、T が T に含まれないと仮定すると、定義により T は T に含まれると言う結論になる。つまり、この問題の解答は決定不能だと言うことになる。分かる?
 「自分自身を元として持たない」 と言った自分自身に関する言及を自己言及といいますが、ラッセルはこのような自己言及は、謂わば、論理的なレベルの侵犯であるとみなし、そのような設定自体を禁止してしまいます。
 ちょっと分かりにくいかも知れないので、上の問題が意味することを、文章表現で表して見ましょう。例えば「この文章は偽である。」と言う文章がある。「この文章」とはそれ自体のことを指すので、自己言及になります。この文章は真か偽か考えてみてください。分かりましたか?答えは、真偽は決定できないと言うことです。
 この文章が真であると仮定すると、「この文章は偽である。」となります。また、偽であると仮定すると、「この文章は偽である。」は偽なので、この文章は真と言うことになります。それ故この文章の真偽は決定不能です。
 ゲーデルはこの問題をラッセルのように忌避することなく正面から取り組み「ゲーデルの不完全性定理」を完成しました。数学では完全性と無矛盾性が求められますが、ゲーデルは無矛盾な公理系では必ず記述できないものが出てくる(完全性が損なわれる)、逆の言い方をすれば、完全な公理系では、「A=A かつ A≠A 」と言った矛盾が必ず生ずることを証明してしまいました。いやー、困ったことになりました。(何も困らないですって?)
 この問題は数学上の大きな問題であるばかりでなく、論理や思考の問題でもあります。それ故、哲学や文学・批評の分野にも大きな影響を与えました。例えば、ポストモダン小説によく見られる自己言及やメタ・フィクションもこの問題に大きく関わってきます。日本の小説で言えば、安部公房の「人間そっくり」や「箱男」などはもろにゲーデル的なテーマを扱っていると言えます。
 写真の本、ダグラス・ホフスッタッターの「ゲーデル・エッシャー・バッハ」はゲーデルの不完全性定理を核に、それに纏わる様々な問題を、分かりやすく(ちょっと数式とかも出てきますけれど)、面白く(本当に面白いですよ)、書いている本で知的好奇心を大いに擽られます。H氏は大学生の頃この本を読んで大いに啓発されました。エッシャーやバッハもこの問題上で語られますが、H氏はエッシャーもバッハも大好きなので、とても楽しく読みました。例えば、写真右のエッシャーの絵の地と図の関係、バッハのカノンやフーガの技法に見られる旋律の無限上昇を思わせる手法などをこの問題との関わりから論じています。ともかく騙されたと思って読んでみてください。ワクワクしちゃいますよ。(本当か知らん?)

2009年2月3日火曜日

ディック・ブルーナ

H氏は今日も朝からずっと忙しく、ブログを書く暇もありません。また写真で誤魔化すことにします。H氏はディック・ブルーナが好きです。

2009年2月2日月曜日

ミカンのミイラ

H氏は今日も忙しくお昼を食べる時間もありませんでした。お腹空いたよ~!ブログを書く時間もないので、H氏のオフィスにある「ミカンのミイラ」の写真を掲載いたします。H氏のオフィスでは食べ忘れていた普通のミカンが、黴が生えたり腐ったりすることなく、写真のように奇麗にミイラになります。H氏も断食をしていたらミイラになるかも。危ない、危ない!