2009年9月11日金曜日

DVD 「コレラの時代の愛」を借りる

先日、「ベートーベン・ウィルス」と一緒にガルシア・マルケスの小説を原作にした「コレラの時代の愛」を借りて参りました。まだ見ていませんが、週末にじっくり鑑賞することに致します。


ところで、ガルシア・マルケスはご存じでしょうか?コロンビア出身のノーベル文学賞受賞作家で、ボルヘスとともに、ラテン文学ブームの火付け役となった作家です。彼の代表作「百年の孤独」はとても面白い小説です。


H が学生の頃初めてこの小説を読んだときには、こんなに面白い小説があるのかと大変感動致しました。この小説は、マコンドと言う架空の小さな村、そして、「孤独」と言う運命に取り憑かれた開拓者一族ブエンディーア家の物語です。マコンドは最初、20ほどの家族が住む小さな原始共同体的な村でしたが、やがて、そこにジプシーの老人メルキアデスにより磁石や望遠鏡と言った文明の利器が持ち込まれます。マコンドはこうして徐々に近代化され町になり市になり、やがて廃墟と化します。その百年に及ぶ歴史が所謂「マジックリアリズム」の手法で、現実と幻想とが混在する形で語られて行きます。大江健三郎の「同時代ゲーム」の舞台となる四国の山奥の村や中上健次の「枯れ木灘」の「路地」は、この小説の影響を強く受けていることは間違いありません。(もちろん、フォークナーの小説の舞台となる「ヨクナパトーファ・ジェファーソン」の影響もありますが。)
 この小説は一つにはヨーロッパの国々に植民地化され短期間に「文明化」の洗礼を受けた南米諸国の歴史を、マコンドの百年の歴史に封じ込めていると言えると思います。色々言い出したら切りがないのですが、ともかく面白いので、是非お読みになることをお薦めします。その際は、家系図を書きながら読まれるといいですよ。そうしないと間違いなく、アルカディオ、アルレリャーノと言った名前が何度も繰り返し出てくるので、誰が誰だか分からなくなってしまいます。もちろんこれも意図的に行われている操作だと思いますが。それでは今日はこの辺で。昼食はパンを買ってきて戴こうと思います。

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