2009年7月1日水曜日

文学と病、そしてバッハ:BVW1043,1042,1060,1041

H氏は来週から全学共通のオムニバス講義で「文学と病」と題して3回講義を致します。この講義、「健康・・・論」と言うのですが、Hは「病」について考察することに致しました。大体、健康というのは、病にあらざる状態であり、病という対概念なしには考えられません。それに、Hの専門は文学で、文学と言うのは多かれ少なかれ、人の身体・心の病、社会の病など何らかの病を扱います。だって、何の悩みもなく明るく健康で健全な人物を主人公とする小説って考えられますか?病無きところに文化は生まれません。天国や極楽浄土には何も考えない、うすら馬鹿(差別用語?)しかいない筈です。
 Hは健康第一主義みたいなのは嫌いです。生きると言うことは何時か死ぬことであり、従って、生は死を包含している訳ですし、それ故、病は生の必然です。健康第一主義は病を悪として生から排斥しようとしますが、それは大いなる欺瞞です。もちろんHとて病になりたい訳ではありませんが、病にしても死にしても、生の必然として迎え入れる心の準備はしているつもりです。また健康第一主義は、病にメタフォリカルな意味を付与します。この講義は3回連続で、第1回「隠喩としての病」、第2回「狂気の解剖:ヴァージニア・ウルフと夏目漱石」、第3回「エロースとタナトス:トマス・マンの『ヴェニスに死す』とカミュの『ペスト』」と題してお話しする予定です。でも準備はこれから。どうなることやら!取りあえず来週の講義ノートを作らないと!自転車操業です。やれやれ。
 本日は諏訪内晶子のバッハ協奏曲集を聴くことに致します。皆さんBVWの番号でお分かりになりましたか?

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