2013年2月5日火曜日

「手包み特製ぶたまん」と「水村美苗・母の遺産」そしてプロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲」

日は時間がなくて昼食を抜きました。先程会議が終わり,お腹が空いたので「手包み特製ぶたまん」を買って来て戴きました。


お腹が空いていたので美味しく戴きました。

 先日,コンサートへの行き帰りの新幹線で読もうと,かねてより気になっていた水村美苗「母の遺産」を買って読み始めました。


先日ご紹介致しました。ジュリアン・バーンズ「最後の感覚」同様,人生の晩年を扱っています。どちらも面白く優れた小説です。
 私はまだ老いを感じる歳ではございませんが,このまま年を経ても,大変ではありますけれど,それなりにやり甲斐のあるお仕事ですし,晩年になっても,研究や読書,ヴァイオリンやコンサート通いなど,そこそこ楽しい晩年を迎えられるのではないかと思っていました。でも,これらの小説を読んでおりますと,記憶が曖昧になり,脳の機能も落ち,身体も動かなくなったらどうなるのだろうと,ちょっと不安を案じます。「老い」とは今の私が考えているほど甘いものではないのかも知れません。
 偶々ですけれど,このような「老い」を扱った小説を続けて読んでおりますと,もしかしたら,青春を描く事に終始してきた小説も,謂わば,現代文明の老化とともに,「老い」を描く事が中心になって行くのかも知れないなどと考えて仕舞います。資源を大量消費する現代文明は既にこのまま存続出来ないことが明らかになりつつあります。このまま徐々に荒廃へと向かうのか,それとも,新しい価値観に裏打ちされた新たな文明が興るのか,私には分かりません。しかし,現代の物質文明が晩年を迎えつつあることは間違いないと思います。その「老い」とどう向かい合うのか?それが今文学に問いかけられているのかも知れません。

 本日の音楽は先日買って参りました庄司沙矢香のCDを聴いております。


本日はギドン・クレーメルとマルちゃん名コンビでプロコフィエフ「ヴァイオリンソナタ第2番」を貼っておきます。二人が仲良しのお陰でこのような演奏を聴けるのは幸いなことですね。







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