2011年6月8日水曜日

KFC「チキンカツサンド」と「原発と政局」そしてバッハ「マタイ受難曲」

日の昼食はケンタッキー・フライドチキン「チキンカツサンド」です。

 先日の内閣不信任案のゴタゴタを経て、管首相は早期退陣に追い込まれました。民主党内の権力闘争は別として、自民党が何故管首相では協力出来ないと言うのか、論理的な根拠が全く理解出来ません。何故、管首相以外ならいいと言うのでしょう?
 これまでの流れを見ると、管首相が浜岡原発を止めてエネルギー政策を見直すことを表明し、更にサミットで自然エネルギーの占める割合を2020年代の出来るだけ早い時期に20%以上にすると表明して以降、管下ろしの声が高まったように思われます。自民党は原発推進派が圧倒的多数を占めます。先日も書きましたが、自民党内には元経産相甘利明氏を中心に「エネルギー政策合同会議」が発足し、原発の推進が止まらないようにしようと言う動きが出ています。原発推進を見直すべきだと発言した河野氏は自民党内で吊し上げられました。自民党内では原発を見直す議論をすることすら出来ない雰囲気だと言うことです。
 このような状況を考えると、管下ろしは原発の見直しを阻止しようとする勢力から出て来たものと考えるのが合理的だと思われます。原発には大きな利権が絡んでいます。原発のある地域への交付金は公共事業が縮小する中、箱物建設を促す絶好の資金となっています。同じ地域に多数の原発が立地されている一つの原因は、交付金で箱物を作るとその維持費がかかるため自治体の予算が逼迫し、それを埋め合わせるためまた原発を誘致すると言った悪循環があるためです。管下ろしに関して、自民党のあるベテラン議員が、民主党が単独に復興を行うと、復興利権を独占されて仕舞うと言ったとのことです。このような時に利権を口にする不見識には呆れてものも言えません。
 ドイツは原発を全廃する法案を通しました。極めて、合理的かつ賢明な選択だと思います。原発は弱者の犠牲無しには成立しません。そして事故は必ず起こります。また、今の日本の政治をみると、事故を隠蔽する体質は決して変わりそうにもありません。仮に事故が起こらなくても、多量の高濃度に汚染された廃棄物の処理をどうするのかと言う問題が残ります。予想される東海地震の震源の中心に原発を立地して、それを放っておくような国に原発を安全に管理出来る筈もありません。現に浜岡原発にしても、津波対策をすればまた運転を再開できるとの見通しが立てられていますが、それは本質から目を逸らそうとする議論です。予想されるマグニチュード8以上の地震が直下型で来たら、原発は確実に破壊され、今回以上の大事故が起きます。浜岡原発の差し止め訴訟で訴えられているのもその点です。管首相が退陣したら、原発推進勢力が力を盛り返し、またなし崩しに原発推進が進められるのではないかと危惧しています。私は目先の利権に囚われ、人の命をも省みない政治家には虫酸が走ります。

 本日のお昼の音楽はバッハ「マタイ受難曲」に致しました。

矢張りこの曲はカール・リヒターが一番です。それでは最初と最後の部分を。




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