2011年6月4日土曜日

「抹茶の黒豆パン」と「辞書の匂い」そしてシフ「バッハ:パルティータ」

日は、午前中に来週の講義の準備を済ませて仕舞おうと思いお仕事をしておりましたところ、昼食が今頃になって仕舞いました。本日の昼食は「抹茶の黒豆パン」「さつまいものパンプキンロール」です。

桜桃が切れていたので買って来るつもりでしたが、アメリカンチェリーしかなかったので諦めて、デザートにはハーゲンダッツのミルク・クラシックとチェリーを買って参りました。

 本日初めて新しい辞書を使いました。引くと辞書の香りが漂って参ります。普通の本とは違う辞書特有の匂いです。紙が違うからでしょうか?その匂いを嗅いでいてちょっと幸せな気分になりました。(変態?)
 私が感じる幸せと言うのは、こう言った些細なことです。それが、記憶の中に積み重なって行きます。小学生の頃、雨の日の図書館で、窓からふと見上げた新緑の葉の鮮やかさ、友人の部屋で友人が弾いてくれるバッハのパルティータ3番をのんびり聴いている一時、初春のローカル線の電車の中で、マーラーの1番を聴きながら眺める、車窓を流れる菜の花と桜の景色、京阪電車の中で人目を気にしながら友人と戴いた出町「ふたば」の豆餅、子供の頃母と銀座にお買い物に出ると必ず戴いた不二家のショートケーキ、冬の寒い日に入ったジャン=ポール・エヴァンで戴くチョコレートドリンク、・・・あらあら、段々食べ物のお話しになってきました・・・。
 それらの一つ一つが掛け替えのない、私一人の固有の瞬間です。辛い時にはそれらの瞬間を思い出して我慢します。そして、このような些細な幸福感を積み上げていけるのだとすれば、それだけで、人生も満更じゃないなって思うことが出来ます。ですから、私は何時も今この瞬間に耳を傾け、目を凝らします。

 本日のお昼の音楽はシフ「バッハパルティータ全集」です。

グールドもいいですけれど、これもとてもいいです。そして、今じっくり聴き入っておりましたら、少し涙が滲みました。ちょっと切なくはありますけれど、これもそう言った些細な幸福の瞬間です。それではシフの演奏でパルティータ第2番を貼っておきます。CD の方がずっといいです。


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