2010年12月30日木曜日

「華ふうせん」「匂い袋」そしてKの今年度ベスト(3)「小説」

日は食欲がないので、昼食は抜くことに致します。今日は私の仕事納めです。学生の論文の原稿3編を手直ししてお仕事を終えます。明日からお正月の3日迄帰省致しますので、ブログもその間は更新をお休み致します。

 京都土産の「華ふうせん」「匂い袋」を戴きました。

「華ふうせん」はとても軽く、淡い味のお菓子で、口に入れるとすぐに溶けてしまいます。生ものではございませんので、大切に1日2枚ずつ戴くことに致します。(ケチ?) 「匂い袋」は、前回京都に行った時に買っておいたものがもう余り匂わなくなっておりますので、鞄に入れてある匂い袋を入れ替えることに致します。

 今年度のベストも最後になりました。本日は「小説」のベストを発表致します。
 小説は制限を付けませんときりがありません。そこで、今年刊行された小説で、お仕事とは関係なく純粋に楽しみとして読んだ本と言う制限を付けたいと思います。そして、3冊では無理なのでベスト5に致します。全て、今年のブログの記事でご紹介していると思いますので、解説は省きます。

 第5位村上龍「歌うクジラ」(講談社)です。

サイバー・パンクス的な小説で面白く読みました。

 第4位高橋源一郎「悪と戦う」(河出書房新社)

高橋源一郎は好きな作家です。この小説も高橋源一郎らしい小説で面白く読みました。

 第3位デイヴィッド・ロッジ「ベイツ教授の受難」(白水社)です。

デイヴィッド・ロッジは著名な英文学者でもありますが、優れた小説家でもあります。英国の良質なコミック・ノヴェルの面白さを楽しめます。

 第2位森見登美彦「ペンギン・ハイウェイ」(角川書店)です。

スタニスワフ・レムの「惑星ソラリス」やルーイス・キャロルの「鏡の国のアリス」を下敷きにしたSF風の小説です。新聞によりますと、日本SF大賞を受賞したそうですね。世界を探求する少年・少女の物語です。決して深刻な小説ではありませんが、深刻であることが小説の質とは必ずしも結び付かないと言うことを感じさせる、とてもいい小説だと思います。

 第1位井上ひさし「一週間」(新潮社)です。

井上ひさし最後の小説と言うことで、少々贔屓目に見てしまったのかも知れません。この小説の舞台は、戦後間もないシベリアの捕虜収容所。一人の日本人捕虜の波乱に満ちた一週間が日記形式で描かれます。井上ひさしは1934年生まれですから、終戦時11歳でした。もちろん戦争責任はありません。しかし、井上氏は、少年ながら戦争の時代を生きた人間として、戦争の実態を語り継ぎ、平和主義・民主主義を守ろうとしてきた作家です。「九条の会」に関わる活動もその一環です。「東京セブンローズ」の団扇屋の主人の日記同様、徹底的な取材を元に書かれた小説です。悲惨な状況を描く作品ですが、そこには、井上ひさしらしい人間に対する暖かい目が感じられます。

 忘れていました、奥泉光「ショパンの指」も入れておかないと!

変なことになって仕舞いましたが、特別賞(?)番外と言うことで。

本日の音楽は今年最後と言うことで、ヒラリー・ハーンのバッハを聴いています。今年最後に貼り付ける曲は「パルティータ第2番」(シャコンヌ)に致します。今年一年このような詰まらぬブログをお読み下さり有り難うございました。皆様よいお年をお迎え下さいますよう。そして、来年もよろしくお願い申し上げます。




2010年12月29日水曜日

「焼きそば」と仕事とKの今年度ベストスリー(2)「CD」

日の昼食は「焼きそば」です。が貯まっていたので、200円引きで300円でした。

それと先日の残りの「チョコレートケーキ」を戴きました。お腹がパンパンです。うっ、苦ちい。おはぎが目に入って余程買おうかと思いましたが、思いとどまりよかったと思います。

 昨日は、午前中に会議、午後は年賀状を書きました。何とかこちらから出さなければならない分は書き終わり投函致しました。でも、私の場合、卒業生やら何やら来てから出す方がずっと多いので年明けの方が大変です。本日と明日とで、学生が持って来た修士論文、卒業論文の原稿のチェックをしなければなりません。本当はこんなことを言ってはいけないのだと思いますが、やる気が起きません。やれやれ。

 本日の今年度ベストスリーは今年度リリースされたCDで私が購入し聴いたCDのベストスリーです。相変わらず、申し訳ないような気が致します。

 第3位神尾真由子「チャイコフスキー・プロコフィエフヴァイオリン協奏曲」です。

神尾真由子は1986年生まれ、現在24歳です。1996年小学4年生の時に、全日本学生音楽コンクールの小学生の部門で優勝し、翌年には、シャルル・デュトワ指揮のN響と共演しラロ「スペイン交響曲」を弾き、ソロデヴューしました。2007年チャイコフスキー国際コンクールヴァイオリン部門で優勝し一躍注目を浴びます。日本人では1990諏訪内晶子さん以来のことです。私が彼女の演奏を初めて聴いたのはこの頃のことです。まだまだ荒削りながら素晴らしいものを持っていると感じ、それ以来、若手ヴァイオリニストでは最も注目して来ました。
 同じ若手の庄司沙矢香の優等生的な演奏とは対照的です。多分、神尾真由子はもの凄く勝ち気なのだと思います。今は、技術的に難しい曲にがむしゃらに挑んでいるような感じがします。そして確実にその技術を磨いているようです。2枚目のパガニーニ「24のカプリース」は、まだ五嶋みどりさんの演奏のように完成されているとは言い難いかも知れませんが、矢張りダイナミックな素晴らしい演奏だと思います。
 このアルバムは3枚目で、初めてコンチェルトを演奏しています。取り分け、チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」は思い入れの強い曲のようで、それを感じさせるような素晴らしい演奏だと思います。

 第2位小山実稚恵「ショパン:ピアノ協奏曲第1番・第2番」です。

言うまでもなく、小山さんは日本を代表するピアニストの一人です。これまで、ショパンのピアノ協奏曲を録音していないのが不思議なくらいです。満を持しての録音と言う感じが致します。一音に一音まで解釈が施された、極めて完成度の高い演奏になっているように思われます。お気に入りの1枚になりました。

 第1位は、ヒラリー・ハーン「チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲」です。済みません。私が選ぶのですから、仕方ないことです。

ハーンは既にベートーヴェン、ブラームス、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲をリリースしており、4大ヴァイオリン協奏曲の最後になります。チャイコフスキーは多くのヴァイオリニストが最初に演奏する協奏曲ですが、ヒラリーがベートーヴェンから入り、チャイコフスキーが最後になったのは尤もな気が致します。彼女の演奏スタイルはこのように迫力を求められる曲には、或る意味、向いていないのかも知れません。迫力を求める方が聴かれたら恐らくは物足りなく感じると思いますが、彼女らしい、彼女しか弾けない美しいチャイコフスキーになっていると思います。
 ヴァイオリンと言うのは、弦を弓で摩擦して音を出します。従って、物理的な雑音はある程度はどうしても避けられません。ヒラリーはそのような雑音を意識的に極力出さないような演奏をします。一音一音をとても大切にするヴァイオリニストです。私もヴァイオリンを弾きますが、ヒラリーの音は私の理想です。
 ヒラリーの根幹にはバッハがあります。(断定して仕舞います。)ファースト・アルバムではパルティータの3番・2番とソナタの3番が入っていますが、彼女のコンサートではアンコールに必ずバッハのソナタかパルティータが演奏されます。何時か、恐らく、40代になってから、ソナタ・パルティータを全曲おさめたアルバムが録音されることになると思います。そのアルバムはヒラリー・ハーン渾身のアルバムになることと思います。私はその日を楽しみに待っています。そして、彼女と同時代に生き彼女の演奏をその成長と共に聴けることを有り難く思います。そして、多分、これからも何度もコンサートで彼女の演奏を聴くことになると思います。
ついでにサインを戴いたディスクのお写真も載せておきましょう。

 本日は神尾真由子の演奏でチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」第1楽章を貼っておきます。この時の演奏より、今度のアルバムの方が一層優れた演奏になっています。




2010年12月28日火曜日

「ケーキ」「生クリーム入り大福」とKの今年度ベストスリー(1)「お昼の音楽」

日の昼食は「チーズフォンデュフランス」「ケーキ」です。

何時ものパン屋さんでケーキが2個300円で出ておりましたので、思わず買って仕舞いました。今日と明日1個ずつ戴くことに致します。パン屋さんですので何時もはケーキはございませんが、クリスマスの時には売っておりましたので、もしかしたらクリスマスケーキの残りではないのかと疑念を抱きつつも、このパン屋さんはフルーツサンドなどを戴く限り、生クリームが美味しいのでケーキもきっと美味しいだろうと思い買いました。今、モンブランを戴きましたが、少し甘すぎて、栗の味が殺されているようです。

 昨夜、ふと大福が戴きたくなりセブンイレブンに参りましたところ、「生クリーム入り大福・味わいあずき」と言うのがありましたので買って来て戴きました。

あずきと生クリームは黄金のコンビですので、美味しかったですよ。

 本日より3日間、紳士K の今年度ベストシリーズをお送り致します。第1回目は今年度私が「お昼の音楽」として貼りました、音楽のベストスリーを発表致します。と申しましても、私が選ぶのですから、独断と偏見に満ちたものになって仕舞いそうです。それに、初めから、作曲家ならバッハ、演奏家ならヒラリー・ハーンが入るのは見え見えですから、余り意味はないと思いますけれど。

 まず第3位ブラームス「ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77」、演奏ヒラリー・ハーンで第3楽章。



第2位は先日貼ったばかりですが、リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団でバッハ「マタイ受難曲」第1曲。この演奏では、コーラスの人数が多く、とりわけ、少年の声が可愛らしいですね。よく聴いて下さい。この世にこんな美しいものがあることに感謝したい気持ちになります。



第1位は矢張りヒラリー・ハーンの演奏で私の好きなバッハ「パルティータ第2番」、シャコンヌにしたいとも思いましたが、最もヒラリー・ハーンらしい「アルマンド」に致しました。通常よりもかなり遅い演奏ですが、とても美しいと思います。


2010年12月27日月曜日

「N響アワー」とショパン「ピアノ協奏曲第1番」

くなりました。私は寒いのに弱いので困ってしまいます。冷え性・低血圧には寒さは天敵です。もっとも、私は暑さも弱いのですけれど。本日の昼食は「ゴボウサラダ&トマト」「クリンクルドーナッツ(チョコ)」です。

本屋さんに立ち寄ったところ、何故かCDの安売りをやっており、後ろに写っている 'Violin Classics 101' と言うCDを買って仕舞いました。6枚組で1890円でした!オーケストラは一応ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団です。私は、このような寄せ集めのCDを買うことはめったにないのですが、お安いのと、何かの曲を練習したくなった時に音源があると便利かなと思い買って仕舞いました。101曲入っていますが、ソナタ・コンチェルトなどはもちろん1楽章のみとかで、全曲は入っていません。こう言うのは本当は邪道です。演奏自体は悪くはありません。

 昨日は、先日ご紹介したウンベルト・エーコ「バウドリーノ」を読み始め、第2巻の半分くらいまで読みました。面白いですよ。読み終わったらまたご報告致します。

 夜はもちろん「N響アワー」を見ました。今年のショパンコンクール優勝者、ユリアンナ・アヴデーエワさんのN響との共演でピアノ協奏曲第1番の模様が放送されました。審査員を務められた小山実稚恵さんがゲストでした。生で聴かれた方もいらっしゃるんですよね。羨まし。それに、ポーランド大使館のレセプションでも、演奏されたとのことです。ちらりと映りましたが、マルちゃんやら中村紘子さんのお顔もありましたね。アイルランド大使館、英国大使館なら私もご招待して戴けたかもしれませんのに!(ショパンとは関係ありませんね。)
 小山さんが仰っていたように、とても完成度の高く、そして丁寧な演奏だったと思います。でも、私個人の好みから言えば、アルゲリッチの演奏のように、胸に迫ってくるものを余り感じませんでした。でも、とても言い演奏だったことに変わりはありません。もちろん録画致しましたので、またじっくり聴き返してみようと思います。

 本日は例によって睡眠不足で眠くてたまりません。Oo。。( ̄¬ ̄*) 年賀状も手を付けていないし、まだ仕事も残っているのですが、やる気が出なくて困っています。

 本日のお昼の音楽はもちろんショパン「ピアノ協奏曲第1番」です。小山さんの演奏で聴いております。

本日はマルちゃんの演奏で第1楽章を貼っておきます。




2010年12月25日土曜日

「聖☆おにいさん」と大江健三郎「美しいアナベル・リイ」と「無伴奏チェロ組曲」

日の昼食は食欲もないので、「チキンラーメン」で済ませました。

「聖☆おにいさん」の第6巻が昨日出たので買っておきました。ついでに大江健三郎の「美しいアナベル・リイ」を買って参りました。

まだ、読んでいませんが、アナベル・リイと言うのは、エドガー・アラン・ポーの同名の詩から採っています。アナベル・リイは海辺の王国に住む少女。少年である「僕」とアナベル・リイは愛以上の愛で愛し合っています。それは天使までもが羨むほどの愛でした。しかし、そのせいでやがてアナベル・リイは連れ去られて死んでしまい、墓に眠っていると言う詩です。テクストはあるので、引用してもいいのですが、また訳したり解釈をしていたりすると長くなりますので止めておきます。読んで面白かったらまたご報告致します。

 お正月はどうしようかと思っておりましたが、矢張り2~3日実家に帰ろうと思います。今年の春手術を受けた父は元気に回復しているとのことですが、私は手術の2日後に帰って来て仕舞ったので、退院してからは会っておりませんし。その間読む本を貯めておかないといけません。5,6冊は準備しておかないと。因みにお年玉はもう頂けません。(当たり前?)

 まだ、年賀状を書き始めていません。それから、授業は終わりましたが、卒論や修論の原稿のチェックをしなければなりません。結構年末も忙しいんですよ。でも、今日は何だかお仕事をする気になれないので、思い切って怠けてしまうことに致します。いいのか知らん?

 本日のお昼の音楽は、バッハ「無伴奏チェロ組曲」に致しました。本日はロストロポーヴィッチで聴くことに致します。

それでは1番の一部を貼っておきます。




2010年12月24日金曜日

「桜桃」「ハーテンダッツ」「音楽の友」そして「マタイ受難曲」

日はクリスマス・イヴですね。すっかり忘れておりました。
 それで、本日は、昼食のサンドウィッチを買うついでに、何故か桜桃(佐藤錦)が出ておりましたので少々お高いような気も致しましたが買って参りました。洗いながら一つ戴いて見ましたが、とても美味しい桜桃です。それから、ハーゲンダッツも買いました。

 先日お歳暮に戴いた「ゴディヴァ」はもうこんな有様です。

友人に食べさせようと取っておいたのですが、今年は会えそうにもないので戴いて仕舞いました。あと1枚。寂しい!

 「音楽の友」1月号が届きました。

昨年のカレンダーはショパンでしたが、今年は2011年に来日するアーティストのカレンダーです。このマルちゃんのお写真可愛らしいですね。でも、本当にこんな感じの人でしたよ。コンサートの後、ニコニコと気さくにお話しをして下さいました。拍子はご覧の通りアンドレ・プレヴィンです。インタヴューは、内田光子さんや、今話題の萩原麻未さんなどです。今年ももう残り僅かですね。辛い一年でしたが、あっと言う間に過ぎてしまったような気も致します。そして年が明けると間もなくまた1歳年をとります。

 本日のお昼の音楽はクリスマス・イヴですので、バッハ「マタイ受難曲」を聴くことに致します。

それではリヒターで第1曲、そしてジュリア・ハマリのアルトで 'Erbarme dich, mein Gott' を貼っておきます。




2010年12月23日木曜日

「フルーツサンド」と「ノルウェイの森」(再)とブラームス「ピアノ協奏曲第2番」

ぎの仕事の目処が立ちましたので、本日からまたブログの再開致します。ただ、毎日書くのは大変なので、更新は1週間に1回くらいにしたいと思います。実は今日がお休みなのをすっかり忘れておりました。大学に来てみたら、何やら閑散としているのでカレンダーを見たらお休みでした。

 ここ数日食欲がなくて殆どものを戴いておりませんが、本格的な冬に向かって、そろそろ何か食べて脂肪を蓄えておかなくてはなりませんので、(冬眠を準備する熊みたい?)本日はちゃんと「フルーツサンド」を買って参りました。因みに、先日の健康診断の結果は異常なし。全ての値は理想的な数値になっております。(血圧は大分低いのですが。)自分でも嫌になるくらい健康体です。

12月4日のエントリーで村上春樹「ノルウェイの森」のお話しを致しました。先日読み返してみましたので、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

この小説は「死」或いは「喪失」を巡る物語でもあります。直子は、姉と幼なじみであり恋人でもあるキズキを自殺で失い、緑は父と母を脳腫瘍で失っています。語り手であるワタナベ君も友人のキズキ、そして直子を失うことになります。そして、その「喪失」に対して人はどう向き合うのか? それが一つのテーマとなっています。
 人というのは「振り返る」存在なのかも知れません。竪琴の名手オルフェウスは、その見事な演奏で冥界の住人を魅了し、冥界の神ハーデスから、亡くなった妻エイリディケを現世に連れ戻す許しを得ますが、地上に出るまでは決して振り返ってはいけないと言う約束に反し妻の方を振り返って仕舞い、その結果妻を取り戻すことが出来ませんでした。また、旧約聖書のロトの妻は滅び行くゴモラを振り返ったため塩の柱になってしまいます。
 直子は、失った死者の方を向いている人間です。死者に背を向けて「ロバのウンコ」のような現実の世界で生きて行くことが出来ない人間です。
 それ故、直子は外界から隔離され、傷つけ合うこともない、静かな京都の山奥の療養所に入らなければなりません。そこは、ワタナベ君が読んでいる「魔の山」のサナトリウムのように、「一度入ると外に出るのが億劫になる、あるいは怖くなる」場所です。そして、そこは現実の世界の雑多な混乱を免れているが故に美しい場所ですが、「手入れの行き届いた廃墟」のような場所でもあります。
 一方、緑は両親を失いながら、「妙な性具」を売っている大人のおもちゃ屋があったり、路地で飲み過ぎた学生が吐いていたり、浮浪者がうずくまっていたり、公衆電話をかけている女性に3人ずれのサラリーマンが「オマンコ」と叫んでいる、「ロバのウンコ」のように意味がないように見える現実の世界で、自分なりのディシプリンを立てて逞しく生きて行こうとしています。
 ワタナベ君は「魔の山」のハンス・カストルプのように、山奥の療養所から下界に、直子の世界から緑の世界に降りてきます。

 本日のお昼の音楽は、この小説にも出てくる、バックハウス、ベーム/ウィーンフィルによるブラームス「ピアノ協奏曲第2番」です。この曲は何と言ってもこの演奏が一番です。

それではバックハウスの演奏で、第1楽章と第3楽章の一部を貼っておきます。




2010年12月20日月曜日

少しの間お休み致します。

年内にしなければならない急ぎの仕事がございますので、暫くブログの更新をお休みさせて戴きます。

2010年12月18日土曜日

「胡麻団子」「のだめ」そしてラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」

日の昼食は「ウィンナードッグ」「胡麻団子」です。

アイスクリームが切れていたので買って参りました。それから、日焼け止めも切れそうでしたので買っておきました。

 「のだめカンタービレ」最終巻、ついに読んで仕舞いました。

私は本を読むのが早いので、取り分けコミックスなどは殆ど瞬時に読み終わってしまいます。そこで、編み出したのが、一番最初から読み返すと言う最強の一手です。今回ももちろん第一巻より読み返しました。
 最終巻35ページ右上には懐かしマキちゃん(田中真紀子)とレイナちゃん(石川伶奈)も登場していますね。桃ヶ丘音楽学園時代の同級生で、よくマキちゃんのお弁当を食べて仕舞っていましたね。千秋の従兄弟の三善由衣子ちゃんも大きくなりました。そんなこんな、楽しみながら読みました。

 本日のお昼の音楽はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」に致しました。

本日はアシュケナージ70年録音のプレヴィン/ロンドン交響楽団の版で聴いています。
 それでは、第一楽章を貼っておきます。




2010年12月17日金曜日

「たこ焼き」「台湾のお菓子」、見出されたマフラーとベートーヴェン「トリプルコンチェルト」

日は出講日。今、帰って参りました。昼食はまたアンパン1個。お腹が空いたので帰りに「たこ焼き」を買って来て戴いております。

先日、同僚の女性の先生から台湾土産のお菓子を戴きました。

一つ戴くことに致します。それにしても、私が戴くのは何時もお菓子。余程食いしん坊と思われているのか知らん?(;^_^A

 先週、出講先でお教室に置き忘れたマフラーが戻ってきました。
  Le cachenez retrouvé !
よかったです。学生課に行ってみたところ届いておりました。学生がきちんと届けてくれたと言うことなので、それも嬉しいことです。私はものを大切に長く使うタイプなので、亡くなっていたら相当ショックだったと思います。これからは気を付けないといけませんね。

 本日は、先ほどより少し休憩して、マルタ・アルゲリッチカプソン兄弟ドゥダメル/シモンボリヴァル・ユースオーケストラのザルツブルグ音楽祭のライブDVDで、ベートーヴェン「トリプルコンチェルト」を聴いております。

一昨年友人と一緒にコンサートで聴いた時と同じユニットです。その際には、コンサート終了後、マルタ・アルゲリッチ、グスターボ・ドゥダメルとお話しをし、サインを戴きました。これも思い出深いコンサートです。
 このDVDには、その他、ムソルグスキー「展覧会の絵」とアンコール曲の、ヨハン・シュトラウス1世「ラデツキー行進曲」とヒナステラ「終幕の踊り」が入っています。
 それでは第3楽章を貼っておきます。


2010年12月16日木曜日

「ゴボウサラダ&トマト」と「ポテ栗」と小澤征爾さんとブラームス「交響曲第1番」

日の昼食は「ゴボウサラダ&トマト」「ポテ栗」です。

昨夜のニュースで、小澤征爾さんがカーネギーホールでサイトウ・キネン・オーケストラを指揮してブラームス「交響曲第1番」を演奏したとの報道がありました。すでに、ニュースの模様がアップロードされておりましたので、貼っておきます。



まだ腰の具合がよくないようで、椅子も用意されていたようです。しかし、指揮の様子を見ておりますと、大分体力も回復されたようです。大病の後、矢張りお痩せになり、老けたような印象もありますが、これからもお元気にご活躍されることをお祈りせずにはいられません。

 今週末は私の今後の人生に大きな影響を与えかねない大きなお仕事があります。心して取り組むつもりです。
 本日のお昼の音楽は昨日に引き続きブラームス「交響曲第1番」第4楽章の一部をラトル/ベルリンフィルの演奏で貼っておきます。


2010年12月15日水曜日

「黒豚コロッケ」と「のだめ・最終巻」とブラームス「交響曲第2番」

日の昼食は「ダブルチーズフォンデュフランス」と「黒豚コロッケ」です。

またコロッケを買って仕舞いました。

 それから、13日に「のだめカンタービレ」最終巻が出ましたので買って参りました。

「のだめ」は学生の頃より、長年にわたり読み続けて参りました。そして、時を同じくして私自身もヴァイオリンの練習をしていたこともございまして、めぐみちゃんは何だか長年付き合ったお友だちのような気が致します。ですから、これで終わりだと思うと、何だかお友だちに会えなくなって仕舞うような寂しい気持ちになります。本日のお仕事を終えてからじっくり読みたいと思います。

 本日のお昼の音楽はブラームス「交響曲第2番」です。ベルリンフィルで聴くことに致します。

ブラームスの交響曲は全て好きですが、2番が一番好きです。どれが最も優れているかと聞かれれば、第4番と答えると思いますけれど。第1番が20年近くもの年月を要したのに対し、第2番は4ヶ月程の短い期間で書かれました。他の交響曲に比べると明るく伸びやかな感じが致します。
 それではカラヤン/ベルリンフィルで第1楽章を貼っておきます。




2010年12月14日火曜日

「たい焼き」「樫本大進」「コピー機」そしてバッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ・パルティータ」

日の昼食は「サンドウィッチ」と「たい焼き」です。

昨夜のニュースで、樫本大進さんが正式にベルリンフィルの第1コンサートマスターになられたとのことです。おめでとうございます。樫本さんはちょっと老けていらっしゃいますが(失礼)1979年生まれの31歳です。この歳で名門オーケストラのコンサートマスターに就任されるのは凄いことだと思います。ただヴァイオリンの演奏技術が優れているばかりでなく、楽団員の信頼も得なければなりませんし、音楽への深い理解も要求されるのだと思います。現在弾かれているヴァイオリンは、1722年製のジュピター・ストラディヴァリです。

 本日はヴァイオリンのレッスンの日です。私も頑張らないと!(樫本さんと張り合っても仕方ありませんが・・・。)


 先日、授業の資料を印刷していてふと思ったのですが、最近のコピー機は便利になりましたね。原稿をセットすれば後は全てやってくれます。コピーして、ソートして、指定した位置をホッチキスで綴じてくれます。しかも、以前に比べると相当早くなり、コストもお安くなっています。こちらも偉いですね。(?)

 本日は、ギドン・クレーメルの演奏でバッハ「無伴奏ヴァイオリンのための、ソナタ・パルティータ全集」を聴いております。

本日は、樫本大進さんの演奏で、パルティータ第3番、Gavotte en rondeau を貼っておきます。流石にいい音を出しています。


2010年12月13日月曜日

「ゴディヴァ」「ウェッジウッドの紅茶」そしてマーラー「大地の歌」

日の昼食は「カレーパン」と「むっちりきなこ」です。

昨日、読書会の方たちからお歳暮が届きました。

ゴディヴァチョコレートアイスクリーム、それから、ウェッジウッド紅茶の詰め合わせです。暫くは楽しめそうです。本日は、ウェッジウッド・オリジナルブレンドを戴いておりますが、色も薫りもよく、良質のお紅茶です。チョコレートやアイスクリームは余り戴きすぎないように注意したいと思います。

 それから、土曜日の晩には思いがけない方から広島産の立派な「牡蠣」を送って戴きました。今年、ある学会のシンポジウムでお話しをしたのですが、懇親会で大学院生の女性に質問をされ、ご熱心な方でしたので、文献等事細かくお教え致しました。その折名詞の交換も行ったのですが、その方が送って下さいました。ご住所は広島ではありませんが、ご実家が広島なのでしょうね。とても、新鮮でふっくらとした大粒の牡蠣です。昨夜は早速牡蠣フライにして戴きましたが、とても美味しい牡蠣でした。沢山あるので、今朝もさっとバターで炒めてサラダと一緒に戴きました。流石に今夜は戴く気が致しませんが、生ものですから、明日くらいにはまたお鍋にして戴こうと思います。早速お礼状を書きましたが、些か恐縮致しております。

 昨夜のN響アワーは今は亡きエフゲニー・スヴェトラーノフの指揮で、マーラー「交響曲第7番(夜の歌)」の台1・4・5楽章でした。いい演奏だったと思います。
 7番は自宅にはあるのですが、手元にはないので、本日は「大地の歌」を聴いております。

それでは、ハイティンク/ロイヤル・コンツェルトヘボウ、テノール、ロバート・ディーン・スミスで第3楽章を貼っておきます。


2010年12月11日土曜日

「ケンタッキー・フライドチキン」とコンサートのティケットとモーツァルト「ヴァイオリンソナタ」

日の昼食はケンタッキー・フライドチキン「ホットレッドチキンセット」です。

結構辛いです。
 午後は学会関係の仕事で他所の大学に行かなければなりません。やれやれ。

 昨日は出講日でしたが、一つ事件がございました。教室にマフラーを置き忘れ、後で取りに参りましたが、在りませんでした。大学の学生課に行って届いていないか伺いましたが届いていませんでした。一応、届いたらご連絡戴けるとのことですが、もう戻って来ないかも知れません。カシュミア製の結構いいものでしたので残念です。最近どうかしているのか知らん?馬鹿!(失礼。)

 今朝は、早起きして、あるコンサートのティケットを取りました。でも、いい席は取れませんでした。パソコン2台とお電話を駆使したのですけれど・・・。熱心なクラシックファンが大勢いらっしゃると言うことだとは思うのですが、私のように、コンサートで演奏される曲を前もってスコアをチェックしながら何度も聴き、ヴァイオリンの曲の場合、自分でも弾いてみて、ここはどう処理しているのだろうか、ボーイングはどうやっているのだろうかなど、しっかり予習をして聴きに行く方はそう多くはないのではないかと思います。それなのに、何故私にいい席が回って来ないのでしょうか?グス。(ノ_-。) でもまあ席が取れただけでもよしとしなければなりません。実は先日もティケットを取ったのですが、それも余りいい席ではございません。

 本日のお昼の音楽は少しすさんだ心を癒すため、モーツァルト「ヴァイオリンソナタ」を聴いております。

それでは、25番K301と32番K376の一部を貼っておきます。





2010年12月10日金曜日

出講とアイスクリームと森見登美彦「美女と竹林」そしてベートーヴェン「クロイツェル」

日は出講日でした。例によって疲れ果てました。まずはアイスクリームを戴いて疲れを癒すことに致します。

最近は朝晩寒くなりましたので、起きるのが益々辛くなります。私の鋭い五感が暖かいお布団から出るのを拒もうとするのです。そうでなくても、私は超低血圧なので朝に弱いのに!そう言えば、ここのところ少々貧血気味でもあります。お風呂で目の前が暗くなることはよくありますが、先日は、オフィスで椅子から立ち上がろうとしたら、目の前が暗くなり暫く立ち上がれませんでした。鉄分を摂らないと!

 本日は帰りに本屋さんに立ち寄りましたので帰りが遅くなりました。お仕事の本を買ったのですが、ついでに、こんなのが出ておりましたので、購入致しました。

エッセイなのか小説なのかよく分からない本なのですが、暇な時にでも読むことに致します。

 手帳用にミッフィーちゃんのシールはないか知らんと探して見ましたが、在りませんでした。

左側のサイズなら、まだストックがあるのですが、右側の手帳用サイズが残り僅かになっております。先日東急ハンズで手帳を買った時も探して見たのですがありませんでした。今度お街に出たら徹底的に探求したいと思います。

 お腹が空いたので、お煎茶を淹れて先日の残りの「生もみじ」を戴きます。

 本日の音楽はまた、アルゲリッチクレーメルベートーヴェン「ヴァイオリンソナタ」を聴いております。

それではこのデュオで第1楽章を貼っておきます。




2010年12月9日木曜日

漱石の命日、「生もみじ」、「たこ焼き」そしてマーラー「交響曲第1番」

鹿なことをして仕舞いました。本日は2限演習、3限ゼミですので、寒いからおでんでも戴こうと思いつつ、急いで最寄りのセブンイレブンに出かけましたところ、またお財布を忘れていました。再び、買いに出る余裕もなく、悔しくもあるので本日は断食日と致します。と言っても、先ほど学生に広島土産(?)の「生もみじ」と言うお菓子を頂きましたので、一つ戴いておくことに致します。

「もみじお饅頭」も戴いたことはありますが、これは皮が福岡の鈴掛の円餅のように、もっちりした皮になっています。美味しく戴きました。お腹が空いたら後で「たこ焼き」でも買って来ようと思います。

 本日は夏目漱石の命日です。夏目漱石は私が文学に傾くようになる一つの契機ともなった作家です。小学校4年の頃に、初めて「三四郎」を読みました。今から思うと小学4年生に何が面白かったのか定かではございませんが、ともかく、とても面白く感じ、その後、次々と漱石の小説を読みました。高校に入る頃に岩波の「漱石全集」の配本が始まりました。

毎月発売日になると、神田の三省堂や書泉ブックマート、或いは、日本橋丸善、新宿紀伊國屋などに行っては、お小遣いで買い揃えました。一巻3000円ほどで、全28巻+別冊、計29巻ありますので、経済的には結構大変でした。実を言えば、時々(頻繁に)母に言って援助してもらいましたけれど。

(ここで学生が来たので一時中断。ゼミを終えてから、お腹が空いたので「たこ焼き」を買って参りました。戴きま~す。)

夏目漱石は1867年(慶応3年)に東京で生まれました。漱石の年齢はそのまま明治の年号と重なります。漱石は、明治の時代を、その文明開化の中心である東京で生きたことになります。その時代の影響は漱石の人生に確実に刻印されることになります。
 漱石は、漢文学を好み、二松学舎に入学しますが、「此の文明開化の世の中に漢学者になつた処で仕方なし」と言って、一年余りで退学し、大学予備門に入るため成立学舎に入学して英語を学ぶようになります。やがて、出来たばかりの東京帝国大学・英文科に入学し、大学院で学んだ後、英語教師となり、松山、熊本へと赴任します。しかし、漱石は後に、「英文学に欺かれた」と述懐し、英文学も漢文学のようなものと思って始めたが、全く異質なものだったと嘆息しています。そして、熊本在任中に文部省より英国への留学命令が下され、1900年から1903年迄、英国に留学することになります。
 この二年間の英国留学は、漱石にとって極めて困難なものであったと同時に、彼が文学と正面から向かい合う契機ともなりました。漱石は『文学論』の序文で、英文学は漢文学にこれ程好悪が分かれるのは、両者が全く異質なものだからに他ならない、そこで文学とは何かと言う根本的な問題を解釈してみようと決心したと述べています。こうして書かれたのが『文学論』です。
 この時期、漱石は人文学から物理学に至る様々な書物を大量に読み漁り、西洋文化の根幹をかなりの程度まで理解していたと思われます。
 帰国すると漱石は東京帝国大学で英文学を講じるようになりますが、『文学評論』や当時の学生が残した講義ノートを見ると、今から見ても優れた内容になっています。
 やがて、漱石は大学を辞し、朝日新聞社に入って小説を書くようになりますが、特に、三部作(『三四郎』『それから』『門』)以降の作品では、人間の個我の問題をテーマにしています。これは、漱石より後の時代に、プルーストや英国のモダニスト(ロレンス、ウルフ、ジョイスなど)が扱った問題でもあります。漱石はこれらの作家に先立って自我の問題を扱った小説を書いたと言うことになります。そして、それは決して偶然ではありません。漱石は当時のヨーロッパの知の潮流を正確に理解し、ヨーロッパの作家たちに先駆けて独力でそこに辿り着いたと考えることが出来ます。
 漱石は、英文学は分からない、嫌いだと言いながら、それに正面から立ち向かいました。それは当時の欧化政策の中で、エリートに求められた宿命でもありました。そして、神経衰弱に悩まされながらも研究に励み、英文学のみならず、西欧文化の根幹を最もよく理解していた知識人でした。実は、明治以降現在までの日本の歴史を振り返っても、実に希有な存在だったと言わざるを得ません。ここでは論ずることは出来ませんが、明治以降の文学史を振り返ると、西欧文学の移入は、漱石の言葉を借りれば、甚だ「上滑り」のものだったと言わざるを得ません。それは文学ばかりではありません。例えば「和魂洋才」などという言葉がありますが、そこには西欧の技術は優れているかもしれないが、精神性は日本の方が優れているのであり、西欧からは技術だけを学べばよいという傲慢な態度が隠されているように思われます。しかし、精神性を持たない文化などありませんし、また、どれが優れどれが劣っているなどということもありません。そして、異文化から何かを学ぼうとするとき、その文化の根底に横たわる思想を知ろうと努力することなしには恐らく何も学び得ないのではないかと思われます。残念ながら、現代に至るまで、漱石の批判は生きているような気がしてなりません。昨今の状況を見ても、どうも異文化を謙虚に理解しようとする姿勢よりも、日本の精神の優位性をしきりに強調しようとする声が強いような気がしてなりません。漱石が生きていた時代から100年近く経っていますが、未だに漱石から学ぶべきことは多くあるように思います。
 今日もつまらぬことを長々と書いてしまいました。失礼。

 本日の音楽はマーラー「交響曲第1番(巨人)」です。この曲は18世紀のドイツ・ロマン派の作家ジャン・パウルの小説「タイタン(巨人)」を元にしていますが、ジャン・パウルは「シューマンの指」でも言及されていましたね。

本日はインバル/フィルハーモニア管弦楽団の演奏で第1楽章を貼っておきます。