ジェイン・オースティンの Sense and Sensibility (「分別と多感」)をお読みになったことはありますか?主人公は分別のある姉のエレノアと感受性が強くロマンティックな妹のマリアンヌ。例によって二人の結婚話で、最後はハッピーエンドになりますが、本当にハッピーエンドなのかと言うとなかなかそうも参りません。
話は、彼女たちの父親が亡くなり、一家が家を追放されるところから始まります。何故追放されるかと言うと、この一家は母と3姉妹で男の子がいません。英国では20世紀になるまで女性の財産権が認められておりませんでしたので、家は従兄弟の物となり、一家は家を明け渡さざるを得なくなるわけです。彼女たちは田舎の親戚のコテージに住むようになります。エレノアは分別の故に自分の恋愛を進めることが出来ず、また情熱的なマリアンヌは分別の欠如の故に恋愛に失敗します。
二人はやがて結婚致しますが、それでめでたし、めでたしと言う訳には参りません。ジェイン・オースティンの主人公たちがどうしてこんなにも、馬鹿みたいに結婚、結婚と言うのかといえば、女性は結婚する以外に生きて行く道が無かったからです。そのこと自体が問題なのです。三女は世界地図が好きで、何時か世界中の色々な所を冒険したいと思っていますが、女性であるが故にその夢が叶わないことは前もって分かっています。彼女たちの結婚をめでたし、めでたしと考える学生の皆さん、特に女子学生の皆さん、その辺のところをよく考えてみて下さいね。
さて、H氏の今日の昼食はサンドウィッチとコーヒー、それからセブン・イレブンの「濃厚なめらか杏仁」でした。この「濃厚なめらか杏仁」、ちょっと気に入っています。昼食をとるにあたり本日は、グレン・グールドのバッハ「イギリス組曲」をかけました。しかし、今や「濃厚なめらか杏仁」もH氏のお腹の中。この世の無常を感じます。午後は雑用を済ませてから、懸案のオフィスの掃除を少ししようと思っています。今日の午前中まで、仕事に追われていましたが、どうやら一段落致したようです。(?)
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