2011年11月30日水曜日

「ポムデリング・ビーフカレーパン」と「アレバ社除染装置」そしてシベリウス「ヴァイオリン協奏曲」

日の昼食は「ポムデリング」「ビーフカレーパン」です。


少々睡眠不足で眠たいです。Oo。。( ̄¬ ̄*)

 最近、福島第一原発の汚染水を浄化するフランス・アレバ社製の除染装置が問題になっているようです。しばしば故障で停止していましがが、今は全く運転されていません。60億円の装置にしては余りにも寿命が短いのではないでしょうか?以前にも申し上げましたが、私はもともと除染するのはいいとしても、その結果出てくる高濃度の汚染物質はどうするのかと思っていました。報道によりますと、現在1シーベルト/h 以上の汚染物質が500立方メートル以上溜まっているそうです。1シーベルト/h と言うのは人間には近づくことの出来ない高濃度の汚染物質です。日本で定められている一般人の許容量が年間1ミリシーベルトですから、1シーベルトでもその1000倍となります。1シーベルト/h は1時間の値ですから、それを年間の値に直すと8760シーベルトとなり、何と876万倍になります。この汚染物質の処理技術はありませんから、半永久的に保存しておかなければなりません。これは氷山の一角。福島第一原発には高濃度の汚染物質が山ほどあります。一体どうしようと言うのでしょうね。

 本日も何だか殺風景なので、フェルメールの絵でも貼っておきます。「牛乳を注ぐ女」と「真珠の耳飾りの少女」です。




本日のお昼の音楽はシベリウス「ヴァイオリン協奏曲」です。


本日は神尾真由子の演奏で第1楽章を貼っておきます。神尾らしいパワフルな演奏ですね。



2011年11月29日火曜日

「コロッケバンズとスコーン」と「ヒラリーの誕生日」そしてモーツァルト「ヴァイオリンソナタ」

日の昼食は「コロッケバンズ」「スコーン」です。


あら、「コロッケバンズ」が見あたりません。私のお腹の中です。考え事をしながらお昼の準備をしていたら、写真を撮るのを忘れ、「コロッケバンズ」を戴いてから気付きました。気を付けないと!ちょっと疲れているのかも。

 それに先日来そろそろヒラリーの誕生日だと思っていたのに、記事を書き忘れていました。ヒラリーは1979年11月27日生まれです。私よりヴァイオリンがちょっと上手です。


今日は大きいお写真を載せてあげましょう。誕生日おめでとう!(ちょっと遅れちゃったけど。)


 本日のお昼の音楽はモーツァルト「ヴァイオリンソナタ」に致しました。


それでは25番K301の第1楽章を貼っておきます。

2011年11月28日月曜日

KFC「チキンフィレサンド」と「土壌汚染」と「大阪市長選」そしてバッハ「マタイ受難曲」

日の昼食はケンタッキー・フライドチキン「チキンフィレサンド」です。


土曜日の晩は中華料理を戴きました。コースで戴きましたのでお腹がパンパンになりました。残念ながら写真を撮り忘れました。ブロガーとしては大失態です。

 先日、福島第一原発の自己による全国の土壌汚染の数値が発表されました。驚くべき数値です。例えば、汚染のひどい茨城県では2009年の値が0.042ベクレル/㎡ であったのもが、40801ベクレル/㎡ になっています。何と約97万倍です。
東京電力や政府は、事故当初から分かっていたことでも後になってこっそりと発表します。或る意味、極めて賢いやり方です。人間と言うのは、どんな酷い状況でも、その環境の中にしばらくいると日常化して仕舞う傾向があるようです。何だか、私たちは情報を徐々に与えられることによって、どんなに酷い状況でも当たり前に受け止めるように洗脳されて仕舞ってはいないでしょうか?そのこと自体とても怖いことです。そして、やがて、何事もなかったかのように、原発が再稼働され、このような黙示録的な恐ろしい事故であるにも拘わらず徐々に風化して行く・・・。そんなことにならないよう心して監視の目を光らせておかなければなりません。

 昨日、大阪市長選で橋下氏が当選致しました。私には何だか恐ろしいことのように思えます。第二次世界大戦前にドイツでヒトラーが台頭した時と少し似たような状況にあるように見えます。私には橋下氏が物事を理知的に冷静に判断出来るような方には見えません。教育問題一つをとってみても、橋下氏が訴えるのは数字と経済効率であり、そのためには言論・思想の自由や、人の心と言ったものを封殺しても構わないと言った姿勢が見え隠れします。小泉首相の時もそうでしたけれど、社会が乱れている時にはこのような強引な手法を用いる方が台頭する傾向があるようです。私にはそれが何だか末世的なことのように思われてなりません。

 何だかまた心が暗くなって参りました。口直しに私の好きなビュッフェの絵でも貼っておきます。


リトグラフなら無理をしても買いたいところですが、これは油彩なので買えません。

 本日のお昼の音楽はまたバッハ「マタイ受難曲」に致しました。何だか、色んなことをお祈りしたい気持ちになっています。


本日もガール・リヒター/ミュンヘン・バッハ合唱団・管弦楽団の演奏で一部を貼っておきます。





2011年11月26日土曜日

「予防接種」と「キーシン、タイソン・コンサート」そしてショパン「エテュード」

日はインフルエンザの予防接種に行って参りました。私は何時も近所の産婦人科で受けることにしています。待合室は広くて綺麗ですし、予約制なので待ち時間は殆どありません。それに、風邪引きさんがいませんから、風邪を移される心配もありません。皆さんも予防接種は産婦人科に受けられるといいですよ。
 でも、私は注射は苦手です。身体に針を刺されるなんて考えただけでも恐ろしい!何時も目を背けますので、針が刺されるところを目撃したことはございません。ちょっと痛かったですけれど、今年もこれで無事に済みました。

 本日午後11時30分よりBSプレミアムで、キーシン、アシュケナージ/シドニー管弦楽団、ダン・タイソン、パーヴォ・ヤルヴィ/パリ管弦楽団のコンサートが放送されます。プログラムは前半が、

ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11(作曲:ショパン)
スケルツォ第2番変ロ短調作品31(作曲:ショパン)
「小犬のワルツ」(作曲:ショパン)

後半が、

忘れられたささげもの(メシアン作曲)
ピアノ協奏曲 イ短調 作品54(シューマン作曲)
マズルカ イ短調 作品17第4(ショパン作曲)
バレエ音楽「ペトルーシカ」(1947年版)(ストラヴィンスキー作曲)
小組曲「こどもの遊び」からギャロップ(舞踏会)(ビゼー作曲)

です。キーシン/シドニー管弦楽団のコンサートは私も聴きましたけれど、とてもいい演奏でした。忘れずに録画をして下さい。

 本日の音楽はショパン「エテュード」です。


本日は第3番「別れの曲」小山実稚恵さんの演奏で貼っておきます。今日はこれから卒業生とのお食事会です。本日は中華料理を戴くそうです。それでは行って参ります。

2011年11月25日金曜日

「出講」と「早起き」と「コンサート・ティケット」そしてモーツァルト「ピアノ協奏曲」

日は出講日でした。先ほど帰りました。疲れました。
出講日には7時半に起きなければならないので大変なのですけれど、今朝はとても寒くて起きるのがとても辛かったです。この圧倒的な逆境にもめげず、ベッドから這い出した自分の意志の強さを褒めてあげたいと思います。以前にも申し上げましたが、Kの格言集では「早起きは泥棒の始まり」なので、出来る限り慎みたいのですが、なかなかそうも行きません。

 本日は来年4月にあるザ・シンフォニーホールで開かれる諏訪内晶子さんのリサイタルの先行予約の日でした。朝10時から電話予約の受付が始まったのですけれど、私は出講日で電話がかけられませんでしたので、帰ってからすぐに電話してみましたが、もうよい席はありませんでした。特にリサイタルの場合、よい席でないと音にも影響致します。それで、結局諦めました。悔しい!

今日は何だか写真がなくて殺風景ですね。絵画を1枚貼っておきます。


16世紀のオランダの画家ブリューゲルの「死の勝利」です。ブリューゲルは農民画家と言われていますが、虐げられた農民の生活を淡々と描いた絵を多く残しています。野間宏の「暗い絵」はブリューゲルの絵をモチーフにしています。

 本日の音楽は内田光子さんの演奏でモーツァルト「ピアノ協奏曲・23、24番」です。


YouTube に内田さんの演奏がないので、ホロヴィッツの演奏で第2楽章を貼っておきます。

2011年11月24日木曜日

「カップラーメン」と「音楽の友」そしてバッハのオルガン曲

日の昼食は時間がなかったので「カップラーメン」で済ませました。


好ましいことではありませんが、いいことにします。

 昼食を買った帰りにメールボックスを覗いたところ「音楽の友」12月号が届いていました。


「創刊70周年記念特大号」です。特集は「日本人と《第九》」です。本当に日本人は第九が好きなようですね。これからシーズンを迎えますけれど、アマチュアによる合唱も盛んなようです。私はそれ程好きではないのですけれど、それでも年末には毎年聴いております。

 疲れたので、ちょっと休憩に先日買った「キャラメルマキアート」を戴きながら、音楽を聴いております。本日は、オルガンの音が聴きたくなり、バッハのオルガン曲を聴いています。


ヴァルヒャの演奏によるバッハのオルガン名曲集です。本日は恐らくは最もよく知られた「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565」を貼っておきます。

2011年11月23日水曜日

「コロッケミックスサンド」と「豆大福」と「ピアノの森:第21巻」そしてショパン「24の前奏曲」

日の昼食は「コロッケミックスサンド」です。


「豆大福」も買って仕舞いました・・・。今日は「勤労感謝の日」でお休みなのですね。私は忘れていて、大学に来てから学生が少ないので気付きました。「勤労感謝の日」は、沢山勤労できることに感謝する日なのでしょうか?それとも人の勤労に対して感謝する日なのでしょうか?多分後者なのでしょうね。だとすれば、休日にもこうして勤労する勤労少年K(少年じゃないって?)に感謝して「豆大福」をひとつ戴くくらい許してあげましょう。

 じゃーん!「ピアノの森」第21巻を買って参りました。昨日発売だったのですけれど、昨日は忙しくて買いに行けなかったので、本日早速買って参りました。


前回は発売が予定より大幅に遅れましたが、今回はそれもあってか間隔が短かったですね。後で、10巻くらいから読み返すことに致します。(この忙しいのに!)

 ついでに、本を2冊ほど買って仕舞いました。まずは綿谷りさ「かわいそうだね?」


綿谷りさの作品を読むのは久しぶりですけれど、どんな作品になっているのでしょう。それから高橋源一郎「恋する原発」です。


読んで見て面白かったらまたご報告致します。

 本日のお昼の音楽はマルタ・アルゲリッチの演奏でショパン「24のプレリュード」を聴いております。


本日はこのアルバムにも入っている「舟歌」をどうぞ。

2011年11月22日火曜日

「カスタードコロン」と「組合執行委員会」そしてブラームス「ヴァイオリン協奏曲」

日の昼食は「カスタードコロン」「レーズンブレッド」です。


ドライフルーツは余り好きではないので「レーズンブレッド」は余り戴くことはございませんが、偶に戴きたくなります。お紅茶が切れていたのでまた「チャイ」を買って参りました。

 今晩は組合の執行委員会があります。近いうちに学長交渉がありますのでその準備です。組合活動はもちろん勤務時間中には出来ませんので、勤務時間が過ぎてから行います。お弁当が出るのですけれど、余り美味しくありません。それに、この季節になると温かいものが戴きたいところですが仕方ありません。私は主に「組合員ニュース」の発行など、広報を担当致しております。

 
 本日のお昼の音楽は先日コンサートの際に購入した樫本大進のCDでブラームス「ヴァイオリン協奏曲」を聴いております。


本日は庄司沙矢香の演奏を貼っておきます。立派な演奏だとは思うのですが、庄司沙矢香の演奏には何処か固いところがあるような気が致します。

2011年11月21日月曜日

「コロッケバンズとスコーン」と「自律神経」そしてラヴェル「ツィガーヌ」

日の昼食は「コロッケバンズ」「スコーン」でした。


チョコレートが切れたので、また「ダース・クラッシュアーモンド」を買いました。それから、インスタントの「キャラメルマキアート」も買っておきました。そろそろ温かく甘い飲み物が恋しくなるシーズンです。

 昨夜は最悪でした。以前にもお話ししたことがありますけれど、私は寒いときに時々体温調節が上手く出来ないことがあります。昨夜も身体の芯が冷たくてお風呂に長々と入っていましたが、温かくなりません。ベッドに入ると身体の芯は寒いのに汗が出て、熱いのだか寒いのだかよくわかりません。熱があるわけではないのです。身体の芯が暖まらないと、何だかこのまま冷たくなって死んでしまうのではないかと思って仕舞います。多分自律神経の問題なのだと思いますけれど、すごく嫌な感覚なんですよね。そしてそれが私にとっても「死」の感触でもあります。身体が段々冷たくなっていって・・・。ちょうどムンク'Winter land' の様なイメージ。


でも今日はもう大丈夫ですからご安心を。

 本日のお昼の音楽はジャニーヌ・ヤンセンのデヴューアルバムでした。


本日はラヴェル「ツィガーヌ」庄司沙矢香の演奏で貼っておきます。

2011年11月19日土曜日

「焼きそば」と「たい焼き」と「聖☆おにいさん」そしてモーツァルト「ヴァイオリン協奏曲第3番」

日の昼食は「焼きそば」です。


「たい焼き」も買って仕舞いました・・・・・。


 それから、本屋さんに立ち寄り「聖☆おにいさん」第7巻を買いました。


第1巻から買っておりますので、惰性で・・・。今回は二人のお母様が登場します。


つまり、マリア様に摩耶夫人。なかなかお綺麗です。このマリア様は下界の流行スウィーツに詳しいのだそうです。


 本日のお昼の音楽は「ローマ教皇ベネディクト16世バースデイコンサート」のDVDを聴いております。


 本日はヒラリードゥダメル/シュトゥットゥガルト放送交響楽団の演奏でモーツァルト「ヴァイオリン協奏曲第3番」を貼っておきます。綺麗な音ですね。この頃はヒラリー、ちょっと肥っていたようです。





2011年11月18日金曜日

「出講」とカズオ・イシグロ「日の名残り」そしてベートヴェン「ヴァイオリンソナタ」

日は出講日でした。帰ってきて一休みしようと思っていたろころに大学院生が来て相談にのっていたらこんな時間になって仕舞いました。例によって疲れて眠たくなっています。

 先日、ちょっとお話しをしなければならないことがあってカズオ・イシグロ「日の名残りF('The Remains of the Day')」を読み返しました。



ハヤカワepi文庫から翻訳も出ています。第二次世界大戦を挟んで、戦前から戦後の英国が、ダーリントン卿の邸で執事を勤めるスティーブンスの語りで描かれます。この「語り」が曲者で、無知の故善意からナチスに協力するダーリントン卿の過ち、女中頭のミス・ケントンに抱く恋心を、認めようとしないスティーブンスの自己を欺く「語り」で物語は進められます。原書で読むとスティーブンスの気取っていて遠回しな表現が見事な筆致で描かれます。
しかし、やがて読者はそのスティーブンスの「語り」が自己欺瞞であることに気付かされます。やがて邸はアメリカ人の手に渡りますが、この小説では没落する英国の貴族階級と新しい時代の到来が、貴族に仕える昔気質のスティーブンスの信頼出来ない「語り」によって見事に浮かび上がります。
 この小説ははまた映画化もされています。


小説ならではの「語り」は充分に表現は出来ませんが、なかなかよく撮れた映画になっています。スティーブンス役のアンソニー・ホプキンズ、ミス・ケントン役のエマ・トンプソン、この二人のヴェテラン俳優が見事な演技を見せてくれます。監督はジェイムズ・アイヴォリーです。現在、Amazon で900円程度で手に入ります。鑑賞に値する作品ですので、是非ご覧になってみて下さい。

 本日の音楽はアルゲリッチ/クレーメルによるベートヴェン「ヴァイオリンソナタ5番・9番」です。


本日は第5番「春」を貼っておきます。自由自在に演奏を楽しんでいるように見えますね。





2011年11月17日木曜日

「デニッシュホーン」と「放射能汚染」と「シャガール」そしてサティ 'Je te veux'

日の昼食は「デニッシュホーン」「スコーン」です。


デニッシュホーン、なんと享楽的な!喝、喝、喝、喝、喝!色即是空。奢れる者は久しからず。でも、美味しかった!

放射能汚染に関して、東電や政府はなるべくその深刻さを隠そうとしているようです。政府の決定した食物や土壌の基準値はとても高いものですが、それ以下なら大丈夫と言って何の制限もしていません。こんなのでよいのでしょうか?本日は私も時々視聴している「たねまきジャーナル」から小出先生のお話をお聞き下さい。小出先生は優れた研究者であり、長年研究を続けているのにもかかわらず、大学での職階は一番下の「助教」です。私のような教員になってまだ間もない者より、2段階低い職階です。ご本人は自由に仕事が出来ていいと仰っていますが、こんなのありですかねぇ?




本日の絵はマルク・シャガールです。


これは私が所蔵している「エクソダス(出エジプト記」と言うシリーズの1枚です。本物ですけれど、見本刷りの本をばらしたもので、サインがないためさほど高くなかったので買えました。シャガールは現ベラスーシのヴェツェブスクと言う村に生まれました。彼の絵に描かれるのはこの故郷のヴェツェブスクとパリの街です。


これは「私と村」と言う代表作の一つですが、シャガールの描く故郷には何処か郷愁を覚えます。


これは有名な「サーカス」の中の1枚です。パリを描く絵にも故郷の蔭が見られます。もちろんシャガール展にも行ったことはありますが、湯布院の金鱗湖の畔にある「シャガール美術館」にも二度ほど行ったことがあります。最近では3年ほど前、玉の湯に言った際に立ち寄りました。いい絵が沢山あります。

本日の音楽はエリック・サティに致しました。


アントルモンの演奏で聴いています。本日はチッコリーニさんの演奏でジムノペティ1番を貼っておきます。

2011年11月16日水曜日

「ごまべえ」と「原発」そしてバッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ」

日の昼食は「ごまべえ」「クリームパン」です。


「ごまべえ」は胡麻のたっぷり入ったもっちりした生地でベーコンとチーズを挟んでいます。お林檎も買って参りました。「シナノゴールド」と「サンフジ」です。お昼を戴いたら眠くなりました。でも寝ている暇はありません。濃いコーヒーでも淹れて眠気を覚ますことに致します。

本日も少し原発関係の記事を書いておきます。朝日新聞に連載中のコラム「プロメテウスの罠」を読んでいらっしゃいますか?ここ数日の記事によりますと、気象研究所の研究者が英国「ネイチャー誌」に福島第一原発事故で海洋に放出された放射能のデータをまとめて発表しようとしたところ、上司に許可をもらえず発表できなかったと言うことです。どうも、福島第一原発の事故での海洋汚染がチェルノブイリ事故での海洋汚染の100倍以上にもなると言うデータがお気に召さなかったようです。福島第一原発の事故では歴史上類を見ない多量の放射性物質が海に流出致しました。もちろん政府は全ての魚介類の放射能汚染をチェックするつもりなど毛頭ありませんから、これまでそしてこれからどの程度魚介類の汚染があるのか私たちには分かりません。しかし、広範囲に及ぶ汚染があることは間違いありません。
それから、先日、原子力委員会は原発による発電コストの試算の中間報告を纏めました。原発一基の事故による損害賠償を5兆円と見積もり、試算をしています。大体、事故をコストで見ようとする態度自体ひどい話だと思いますけれど、試算の見積もりも余りにも小さくしていることに驚きます。今回の事故も5兆円で済むのですか?とんでもありません。何10兆、何100兆の単位でしょう?それよりも、事故による人の痛みはお金では計れるものではありません。これまでも、政府や電力会社は原発による発電コストを小さく見せようとして来ましたが、この期に及んでも同じことを繰り返し、原発の再稼働を画策しています。本当に涙が出るほど腹立たしく情けない気持ちになります。

本日のお昼の音楽はまたバッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ・パルティータ」です。本日は久しぶりにグリュミオーの演奏を聴いています。


少々古い録音になりますが、本日はソナタ1番の1.アダージョ、2.フーガ・アレグロを貼っておきます。



2011年11月15日火曜日

KFC「ブレイザー」と「読書会・豊穣の海」と「原発」そしてブラームス「ヴァイオリンソナタ」

日の昼食はケンタッキー・フライドチキン「ブレイザー」です。


後ろは読書会の方に頂いた「ブルーベリーキャラメル「と「和栗キャラメル」です。それぞれ別の方から頂きました。

 本日は1限が授業、その後すぐに読書会がありました。例によってケーキを戴きました。


本日は栗のケーキです。

 今回の読書会は三島由紀夫「豊穣の海」です。長いので2回に分けて、今回は第1巻「春の雪」と第2巻「奔馬」を読みました。語り手は本多繁邦。「春の雪」では10代の学生として登場しますが、やがて大学で法律を学び、裁判官そして弁護士になり、最後の「天人五衰」では81歳になっています。「春の雪」では、侯爵家の長男・松枝清顕が主人公となります。清顕は皇族と婚約した幼なじみの綾倉聡子と密会し、聡子はやがて妊娠し、堕胎をして出家します。聡子に会いに行った清顕は春の雪が降る中、面会を求めて待ちますが果たせず、それがもとで肺炎となって20歳で死にます。
 第2巻「奔馬」では、その清顕が、松枝家の書生をしていた飯沼の息子・勲に転生します。時代は戦前の昭和。勲は「神風連」に影響を受け、5・15事件や2・26事件のように、決起を試みますが失敗し自刃致します。
 私は以前既に読んでおりますし、今回も最終巻まで読みましたが、今回はここまでです。三島は孤独で屈折した自我を描いて来ましたが、この小説に見られる仏教の輪廻転生思想は、それとは真っ向から対立します。転生するのは「自我」とか「自意識」ではありません。一人の人間の命など、大きな生命の流れの一滴の水滴に過ぎないと言う思想がその根底にはあります。私はもちろん輪廻転生思想などは信じませんけれど、この小説には人間や時代について様々に考えさせるものがあります。時代に関して言えば、ここで提起されるのは、単にこの小説が扱う大正期から戦後にかけての時代の問題だけではないようです。「春の雪」では、禁忌の愛に命をかける青年が描かれますが、これは平安時代の物語に通じる価値観を含んでいます。また、「奔馬」では、戦前の皇国史観ばかりではなく、忠のために命を捨てる武士の時代の価値観を反映しています。それが、後半の「暁の寺」、「天人五衰」になると、最初の2巻の主人公に見られる「純粋」さが徐々に失われて行きます。それは謂わば戦後の日本を象徴しているようです。
 そのような価値観は到底認められるものではありませんが、日本の歴史を俯瞰しようとする三島の意図は伝わって来ます。小説としてはとても優れた小説だと思います。

 先日、名古屋大学などの研究で、福島第一原発の事故で放出されたセシウムが北海道や西日本にも沈着しているとの推計結果が発表されました。以前から、日本中、世界中が放射能に汚染されたと申し上げている通りで、今更何をと思わない訳ではありませんが、兎も角、計測結果を基にそのような推計が行われ、発表されたことは評価出来ます。近いうちに 米科学アカデミー紀要電子版に結果が発表されるとのことです。
 それから、会計検査院の調査で、日本原子力研究開発機構が発表している「もんじゅ」の総事業費に、人件費、固定資産税、使用済み核燃料を再処理しプルトニウムを取り出す技術を研究する茨城県東海村の「リサイクル機器試験施設」(RETF)の建設費用などが計上されて折らず不透明である旨指摘されました。また、RETFは,830億円以上の建設費用をかけながら、10年以上放置され一度も使用されてないことが分かり、改善を求められました。何たる税金の無駄遣い!腹立たしい限りです。

 本日のお昼の音楽はブラームス「ヴァイオリンソナタ」に致しました。


本日はムター姉さんの新しい版で聴いております。因みに、DVDも持っております。それでは第2番第1楽章を貼っておきます。

2011年11月14日月曜日

「おいもとりんごのシナモンブレッド」と「ダース・クラッシュアーモンド」そして「ドイツレクイエム」

日の昼食は「おいもとりんごのシナモンブレッド」です。


それから、常備訳ののど飴とチョコレートが切れていたので、「キシリクシスタル」と、最近お気に入りの「ダース・クラッシュアーモンド」を買いました。

 昨日は1日本を読んでおりました。ただ、「N響アワー」は見ました。本日も忙しく長々と書いている時間がございません。お昼の音楽は昨夜も聴いたブラームス「ドイツレクイエム」です。


それでは1.Selig sind die da Leid tragen を貼っておきます。

2011年11月12日土曜日

「あんドーナッツ」と「草枕とミレイのオフィーリア」そしてバッハ「ゴールドベルク変奏曲」

日の昼食は「くるみパン」「あんドーナッツ」です。


また「あんドーナッツ」を買って仕舞いました。 喝!

 本日の1枚はミレイ「オフィーリア」です。


ミレイはあのフランスのミレーではありません。19世紀後半の英国の「ラファエル前派」の画家、 John Everett Millais のことです。綴りを見ると元はフランスから移住したのでしょうね。
絵画としては取り立てて好きだと言う訳ではございませんが、夏目漱石「草枕」で言及されているため、印象深く記憶に残っている絵です。


 漱石は漢文学が好きで、一時は二松学舎に入学しますが、漢文は過去のものであり、明治の時代には無益なものだと考え、成立学舎に入って英語を勉強し始めます。やがて当時出来たばかりの東京帝国大学英文科に入学して英文学を学びます。漱石は明治時代のエリートであり、国のために貢献すると言う役割を暗に負わされていました。ですから、漢学者になりたいからと言ってそうする訳にも行かなかったのです。大学院を修了後、教師となり松山、熊本へと赴任し、文部省の命により2年間英国に留学します。しかし、英文学は同じ文学といいながら、漢文学とは全く異質なものであり、漱石は英文学に裏切られたとの感慨を抱きます。
 漱石は西洋的な自我の世界ではなく、東洋的な無我の世界に憧れていたようです。「草枕」では画家の「余」が一人称の語り手になっています。彼は「現実を冷酷に見る不人情」でもなければ、「感情移入して共に泣き笑いしなくてはならぬ不人情」でもない「非人情」を求め、熊本の小天温泉にやってきます。それはまた漢文学の世界でもあります。因みに、漱石は実際に小天温泉を訪れたことがあり、「草枕」の舞台となる「那古井館」に宿泊致しました。この旅館は現在も残っています。一度行ってみたいと思っているのですけれど、未だに果たしていません。
この小説がグレン・グールドの愛読書であったことは有名ですが、グールドもこの東洋的な無我の世界に憧れていたのかも知れません。
 漱石は英文学に裏切られたと感じ、そして英文学は理解できないとも言います。しかし、漱石ほど英文学、そして西洋の文化を理解していた人はいません。漱石は「草枕」に憧れの世界を書きますが、やがて、「草枕の様な主人公ではいけない。」と言い、「死ぬか生きるか、命のやりとりをする様な維新の志士の如き烈しい精神で文学をやって見たい。」と述べます。そして、三部作、第2の三部作に見られるような自我を突き詰める小説を書きます。

 さて、ミレイの「オフィーリア」は、もちろん、シェイクスピアの「ハムレット」を題材にしています。ハムレットに捨てられ、しかも父ポローニアスを殺されて気の触れたオフィーリアは小川縁の柳に花環をかけようとして転落し水死します。この絵は水死し小川に浮かぶオフィーリアの亡骸を描いています。
 「ハムレット」はもちろん文学作品としては優れた作品ですけれど、現実世界にハムレットがいたら、とても鬱陶しい人物のように思えます。

: ハムちゃん、なんだよウジウジしちゃって!復讐するならする、死ぬなら死ぬ、さっさと決めたらどうなんだい?私はそう言う優柔不断なのは大嫌いだ。
ハム: だって、色々考えることがあるし・・・。そう簡単は行かないんだよ。
: それにポロさん、殺さなくてもいいだろう?唯の愚かな俗物なんだから。オフィーリアが可哀相だよ。それに、あなたのお母さんのガートルードさんが不貞を働いたからと言って、女が全部そうだと考えるのは短絡的過ぎると思うよ。彼女、気がおかしくなって死んじゃったじゃないか!もう知らないから。

ついでに、オフィーリアともお話ししてみましょう。

: お父様が亡くなったのは気の毒だけど、あんな男に振られたくらいでそんなに落ち込んでそうするんだい?
オフィ: だって私、ハムレット様を愛していたのよ。それがあんな風になって仕舞って、私に「尼寺行け」なんて言うんですもの!
: もっと強くならないと駄目だよ。このミッフィーちゃんの縫いぐるみを上げるから、辛いことがあったら、これを抱きしめて寝て仕舞いなさい。
オフィ: 有り難う。でもねえ・・・。
: 君は将来結構有名になっちゃうのよ。女がこんな弱い者だと世界中に勘違いされたら、他の女性に迷惑をかけることになるよ。しっかりしなさい!出来ないなら、本当に尼寺にでも行ったら?もう、知らない!

 そう言う訳で、本日のお昼の音楽はグレン・グールドバッハ「ゴールドベルク変奏曲」です。81年版は私が中学生の頃初めて買ったグールドのCDです。何度聴いたか分かりません。


それでは「ゴールドベルク変奏曲」の一部を貼っておきます。