本日の昼食はケンタッキー・フライドチキン「ゴーダチーズの海老カツサンド」です。
今日も原発再稼働の問題について書いておきたいと思います。政府はストレステストの結果だけで2次評価をすることなく原発を再稼働させようとしていますが、先日も書きましたように、とんでもないことです。ストレステストとは一定の数値を入れ、コンピュータでシミュレーションするだけのものです。 それに対し、2次評価は、過酷事故が起きた場合に原発が放射能を放出することなく耐えられるかを判断する評価です。福島第一原発の事故を見れば、如何にそれに対する備えが出来ていなかったかが露呈しました。そのような実情を考慮に入れることなく再稼働すると言うのですから神経を疑いたくなります。
一例だけあげますと、1号炉では格納容器の圧力が設計基準の2倍近くになり、すんでの所で爆発をするところまで行きました。ご存じのように結局はベントが成功し格納容器の爆発には至りませんでしたが、それは幸運だったからに他なりません。まず、ベントをするためには弁を2箇所開かなければなりません。決死隊を結成し、一つ目の弁は何とか開くことが出来ました。(作業員は109ミリシーベルトの被曝をしました。)しかし、作業員が二つ目の地下にある弁を開きに行ったところ、放射線レベルが高すぎて近づけませんでした。最後は、外からコンプレッサーで圧搾空気を送り込みようやく弁を開くことが出来ました。
しかし、問題は幾つもあります。まず、アメリカやヨーロッパではベントの出口にフィルターが取り付けられ、ベントしても格納容器内の高濃度放射性物質が環境に出ないようになっていますが、日本ではフィルターすら設置されて折らず、高濃度の放射性物質がそのまま環境に放出されて仕舞いました。また、スリーマイルズでの事故後、ベントラインを補強する必要が認められ、アメリカでもヨーロッパでも独立したベントラインが法律で設置されましたが、日本では電力会社の判断にまかされ、結局、それまでの配管にバイパスを通す形で工事が行われました。その結果、格納容器内に溜まった水素が原子炉建屋内に逆流し水素爆発を引き起こしました。また、弁もヨーロッパなどでは電源が止まった場合でも、遠隔操作により遠くから手動で弁を開くことが出来るように設計されていますが、日本ではそうなっていません。
日本では、ベントをすること自体想定されておらず、形だけベントラインを作り、弁を開くマニュアルすら用意されず、訓練もしていませんでした。
再稼働の前に2次評価を行わないと言うことはベントラインも従来のままでいいと言うことです。これは一例に過ぎませんけれど、今回の事故で様々な問題が浮かび上がって来たにも関わらずそれを無視して再稼働しようとしていると言うことです。無責任にも程があります。
本日のお昼の音楽はショスタコーヴィッチ「ヴァイオリン協奏曲第1番」です。
ヒラリーの演奏を貼っておきます。
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