コンサートの1曲目はベートーヴェ「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」です。ティンパニーが4拍打ち、オーボエ、ファゴット、クラリネットの音で曲が始まります。それから暫くはオーケストラのみの演奏。低音から重ねられた弦の響きが心地よい演奏でした。それから、五嶋みどりのソロ・ヴァイオリンが入ります。正確で力強い見事な演奏でした。取り分け、カデンツァのところは圧巻でした。アンコールに、H の好きなバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ、1番・第2楽章を演奏されました。もちろん素晴らしい演奏で感激致しました。ここで五嶋みどりさんは舞台から退場。
2曲目はブラームスの交響曲第2番です。この演奏も、弦をゆったり響かせ、包み込むような美しい演奏でした。第1楽章で、最初にテーマを奏でるヴィオラの音が、柔らかくて美しいと感じました。こう言うのは、矢張り、生演奏でないと感じられない所です。アンコールには、シベリウスの「悲しいワルツ」とブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」が演奏されました。シベリウスの「悲しいワルツ」はご存じない方もいらっしゃると思いますので、音源を貼っておきます。
コンサート終了後、五嶋みどりさんのサイン会がありました。H ももちろんサインを戴き、また握手もして戴きました。五嶋さんは細く小柄で、小さい手をしていらっしゃいました。この方のどこに、あのような演奏する力が潜んでいるのだろうと、少々不思議な気が致しました。恐らく、血の滲むような練習の結果なのでしょうね。素晴らしい演奏に、心から感動致しました。これからもご活躍下さい。
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