私は皮膚のトラブルは滅多にないのですが、昨日来口内炎になり、口の中が痛くて堪りません。昨夜はお粥さんを作って戴きました。それで本日の昼食はこれです。
昨日は出講先の試験の間に時間がありましたので、つげ義春「無能の人」を読みました。
とても面白く読みました。ここに収められている作品の多くには、仕事の依頼がなくて貧しい生活をしているマンガ家が登場します。ご自身をモデルにしているのでしょうか?彼は河原の石を拾い集め、そこに4本の柱を立ててその上に布きれを乗せただけの「石屋」をつくり、何もせずに客を待ちますが、もちろん河原の石など買う人などなく、商売になろう筈もありません。
この中に山井書店と言う古書店が出て参ります。この「山井」と言うのは恐らく「病」のもじりで、この店の主人は、今にも死にそうな病人のふりをして床に伏しています。それは自分を「あってない」と観想するための手段のようです。
読んでいたら何だか古書店を開きたくなって参りました。店にはバッハの曲を流し、終日、本を読んだりうたた寝をしたりしながら過ごすのもいいかも知れません。
本日のお昼の音楽は諏訪内晶子「メロディー」に致しました。