本日の昼食は「ツナトマトサンド」と「むっちりきなこ」を戴きました。久しぶりの「むっちりきなこ」、美味しかったです。
村上春樹はストーリーテリングが上手く面白く読みました。これまでは「青豆」と「天吾」の章が交互に配列されていましたが、Book3 では「牛河」の章が加わりました。機能的には青豆と天吾とを繋ぐ役割を果たしていると思われますが、牛河と言うマイナーなキャラクターが詳細に描かれるのにはそれ以外の理由もあるように思われます。牛河は第10章で自らを「ソーニャに出会えなかったラスコーリニコフ」と言います。もとより牛河は主人公になり得るような人物ではなく、むしろ、「カラマーゾフの兄弟」に登場するスメルジャコフ的な人物ですが、ミハイル・バフチンが「ドストエフスキーの詩学」で指摘したドフトエフスキーの小説に見られるようなポリフォニー(多声)の構造を持たせるため牛河の章を挿入しているようにも思われます。
Book1が4月-6月、Book2が7月-9月、Book3が10月-12月ですから、Book4(1月-3月) が、1年のサイクルを閉じ最後の巻になると思われます。(もっともそうなるとBook4は1985年になりますが。)もしそうなら、この構造は最初から構想されていたと言うことになります。事前に内容も、何巻まで出るのかも明かさなかったのは出版社の戦略でしょうが、少々欺かれたような気が致します。ここのところ村上春樹の小説は結末が漠然とし過ぎているように思われますが、最後の巻が、きちんとした結末となるのかどうか楽しみに待ちたいと思います。
本日の昼食はバッハの「ヴァイオリン協奏曲」に致しました。
尚、明日から3日間ほど留守に致しますので、ブログの更新もお休みさせて戴きます。
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